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　　＝裏の世界【一話】＝
ーーー『転校生のHNは破壊神』ーーー


東京ーー池袋。
少女はこの春から池袋の来良学園に入学した「竜ヶ峰 都華」。
平々凡々な生活から少しでも非日常な生活をしたいと思って

「ねーねー都華、杏哉！！」
「なに？正美」
「何ですか？」

隣に居る「紀田正美」が都華を来良学園に誘ったのだ。紀田はセミロングの髪の毛を金髪に染め、耳にはピアスと少しおしゃれ好きなごく普通の高校生。そしてまた女子二人に囲まれている大人しそうに眼鏡を掛けた男子「園原杏哉」も、またこの三人組の一人であった。

「今日ねぇ、このクラスに転校生が来るんだってさ！！」
「正美、B組なのにどうやって掴んだの？その情報」
「男を取っ捕まえて！！」
「……紀田さんらしい」

右親指をグッジョブ！形にしながら何やら嬉しそうな紀田の報告に、少し呆れた様に都華は返した。

（転校生……かー…正美がこんなに喜ぶんだから、男？）
「でねー！その転校生ッ男らしいよ！！」
（当たった）

自分の考えがスパッと当たり、やっぱり正美だなぁと都華は改めて思いつつも、少し転校生の事が気になっていた。

…ーーーーーーー　
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一方。

「真、今日アタシ池袋に行くから、見つけたら声掛けてね？」
「分かったよ、甘楽姉さん…ただ静香さんに見つからない様にね」
「あー…シズちゃんね…無理だわ、いつも会うもん」
「そーかよ、じゃ俺は行くんで」
「行ってらっしゃい」

初夏が近づいて来ているのにも関わらず、黒いファーコートを着て男を見送る女は、ニコニコした後にケータイを開き男の背中を写した。