二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 青の祓魔師 〜漆黒の記憶 Dark memory〜 ( No.50 )
日時: 2011/10/31 17:57
名前: 月那 ◆7/bnMvF7u2 (ID: IsQerC0t)


第4話 「≪鍵≫」

「リンゴーン」
沈黙を破るように、燐たちが住んでいる寮の呼び鈴が鳴った。
「・・・・・あっ。俺出てくるよ。」
そう言って出て行った燐に「あっ、僕も。」と雪男は追いかけていった。

「は〜い。どちらさま・・・・・って勝呂かよ。どうしたんだ?こんな朝早く・・・・・・って、うあァ!!」
そこには息を切らして勝呂が立っていた。しかし、燐が驚いたのは
——————————血まみれで、それでも、美しい桜色の髪の毛をした少女が、勝呂の腕の中で眠っていたことだった。
「どうしたんだよ!?その女の子!!」
「いいから、はよ、若先生呼べ!!」
「どうしたんです?勝呂君?」
「奥村先生、実は・・・・・・・
勝呂はこれまでの事情を説明した。
・・・・・・ってことなんです。」
「・・・・・分かりました。勝呂君は寮へ戻らないと。遅刻してしまいますよ。」
「ほんまや!先生、お願いします。」
勝呂はそう言って、急いで自分の寮へ戻っていった。

「おい、雪男。どうすんだよ、その子!!」
「・・・・・・・・ひとまずベットへ寝かせよう。」
そう言って雪男は少女を抱きかかえ、自分の部屋へと運んでいった。


「・・・・・・さて、どうしようか。」
雪男は思い悩んでいた。
(今日は平日だから、学校があるし、塾もある・・・・ どうしよう。)
そう、思い悩みながら自分のベットへ寝かせた少女を見た。
「なぁ、雪男。この子大丈夫なのか?」
燐は不安気な声で聞いた。
確かに、少女の肌は氷のように冷たく、顔は青ざめていた。
「大丈夫だよ。熱はないし、暖かくしていればきっと目を覚ますよ。」
雪男は言った。
「でも、どーすんだ?この子。」
「うん。どうしようか・・・・・」
そう燐と雪男が思い悩んでいると——————————

「やあやあ諸君、お困りのようですな☆」

そう言っていきなり燐と雪男の背後に立っていたのは、
ピエロのような変な格好をした人物——————————メフィスト・フェレスだった。
「うあァ!!メフィスト!?」
「フェレス卿!!」
驚いてる燐と雪男を軽くスルーし、

「だいたい事情は聞かせていただきました。どうでしょう!この私に一時預けておくというのは☆」
メフィストはそうウインクしながら言った。
「えっ、・・・・しかし!!」
雪男は反論しようとしたが、メフィストはそれをさえぎった。
「おやぁ☆もうこんな時間ですけど。あなたたち、学校のほうは大丈夫ですか??」
「「えっ!?」」
燐と雪男は急いで机の上の目覚まし時計を見た。見ると、時間は急いで朝食を食べないと間に合わない時間だった。
「やべぇぞ、雪男!!!」
「ーーっ!分かりました!フェレス卿、その子のことはよろしくお願いします!!」
そう言って燐と雪男は急いで着替えをすませ、食堂へ向かい朝食をすませた。
そして、ダッシュで学校へ向かった。

     ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

「いってらっしゃ〜い☆」
メフィストは笑顔でその様子を燐と雪男の部屋で窓から眺めていた。
が、とたんに笑顔は消え失せ、真剣な眼差しでベットで寝ている愛妙を見つめ——————————


「この子が・・・≪鍵≫・・・・・・・・か。」


——————————と、ボソッとつぶやいた。

 〆 10月31日