二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 青の祓魔師 〜漆黒の記憶 Dark memory〜  ( No.90 )
日時: 2011/11/20 17:39
名前: 月那 ◆7/bnMvF7u2 (ID: IsQerC0t)

第11話 「帰ろう」

「はぁ〜!終わったぁ〜!!」
燐は塾の教室で大きくのびをした。
「うん。終わったね。」
愛妙はカバンに教科書をまとめながら言った。
「愛妙ちゃん、また明日ね。」
しえみはそう言いながら帰っていった。
「うん。またね。」
そうして教室には愛妙、燐、雪男の三人だけが残っていた。
「ほら、兄さんは寮に戻って課題を片付ける!」
「へいへい、分かってますよ。」
燐はしぶしぶ荷物をまとめていた。が、突然思い出したように、
「・・・そういえば、愛妙はどこに住むんだ?」
「そういえば・・・・・そうだね。」
そう言って雪男も燐といっしょにじっと愛妙を見た。愛妙はビクッと反応し、
「・・・そ、それが、その・・・
「蔀さんは奥村くんたちと同じ、旧男子寮に住んでもらいますよ☆」
愛妙が言おうとした瞬間、メフィストが現れ、ウインクしながら答えた。
「ええ〜〜〜!!まじかよ!!」
「本当ですか!?フェレス卿!!」
燐と雪男はメフィストがいきなり現れたことより、いっしょの寮に住むことに驚いた。
「・・・・でも、なぜです?フェレス卿。女子寮でも良いのでは?」
雪男はメフィストに問いかけた。
「あなたたちがご存じのとおり、蔀さんは悪魔に襲われやすい体質でしょう?それに・・・まあいいです。とにかく、女子寮に悪魔が現れるといろいろとやっかいですから。なので、悪魔が現れても大丈夫な旧男子寮しかないのですよ。」
「しかしフェレス卿!兄のことがばれるかもしれないんですよ!」
雪男はメフィストに耳打ちしながら言った。
「まあ大丈夫でしょう。それより、お姫様をちゃんと守ってくださいよ。騎士ナイトさん☆では、これで」
そう言ってメフィストは教室を出て行った。そして、沈黙が続いた・・・が、
「ごめんね。あたしが来て迷惑だと思うけど・・・。」
愛妙はうつむき、泣きそうな声で言った。
「そんなことないぜ!な、雪男。」
「うん。そうだよ、愛妙。」
雪男は燐といっしょにうなずいた。
「・・・それじゃあ、帰ろうか。」
「帰ろうぜ。」
燐と雪男は愛妙に向かって笑顔で言った。すると、愛妙は立ち上がり、笑顔で

「うん。・・・・帰ろう!」

そう元気よく言い、三人は教室を後にした。

 〆 11月20日