二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【テニスの王子様】偽りの桜〜第五話更新 ( No.21 )
日時: 2011/12/11 20:40
名前: 花暦桜花 (ID: lUcqHz23)

6、動き始めた運命の歯車

再び部室に引き戻された僕。

「先生、いつからそこにいたんです?」

と僕が問うと、先生はうーん、と唸ってから

「桜ノ宮がぶっ倒れたところ…あたりやな。」

「…いたのなら入ってくればよかったのに。先生______」

趣味が悪い_____と、言いかけて僕は口をつぐんだ。すると、先生は仕切りなおすように、

「まぁ、そんなことよりもや。白石、まだ話とらんのかい。」

と言った。すると白石先輩は困ったように、

「話すタイミングを逃がしてしもうたんです。」

と言った。

はぁ…。と先生はため息をひとつついた。そして、"仕方がない"といった表情をしてまたすぐに、






「桜ノ宮、…お前、マネージャーやらへん?」







「……………………は?」

突然だった。
その言葉に思わずふ抜けた声が出てしまった。

「せやから、マネージャー、やらへん?」

「…なんで僕なんですか?」

「なんでって…。王子で頭ええから?」

なぜ疑問形?というか、理由がそれ?!

「その、王子っていう(勝手な)肩書は関係ないと思うんですけど。」

まず、王子と言う呼び方は、僕が望んで呼ばれてるわけじゃないのに。

「関係あるで?大アリや。このテニス部には女子のファンが多くおる。仮に、女子をマネージャーにしてみ?えらいことになるで?」

…確かに。元・女だった僕にはよくわかる。女子って団結すると最強無敵。王子の僕がマネージャーを務めれば、そう言うことにはならない。

…だから僕なのか。

「…でも、"頭がいい"っていう理由は何ですか?」

2つ目の理由を問うと

「これや、これ。」

と僕の前に突き出されたのは一枚の紙切れ。

…これって…。

「あ〜!!!それ、今日の自習プリントや!!!」

僕が言う前に金ちゃんが僕のプリントを覗き込みそう言った。

「そのプリント…。もしや、先生が?」

今まで会話に加わってこなかった彼…。めっちゃごつい人がそう言うと、先生は

「せや!ワイの力作や!」

と得意げに言った。

「…オサムちゃんの作るプリントレベル高すぎや」

と金ちゃん。すると他の方々も僕のプリントを覗き込んでくる。

「せやな〜…。小春以外に解ける奴なんてそうそうおるもんやないしな〜。」

と白石先輩。

「あほ。なんで問題見とんねん。解答を見てみ」

そう言われて皆の目が解答へうつる。
すると、次の瞬間、空気が変わった。


「…??」


僕が不思議に思っていると、

「…さすが、桜ノ宮家…やな。」

「……は?」

桜ノ宮家、関係ないよね?

「龍ってごっつ頭ええやんけ!」

「………え?」

なんでそう思うの??

「オサムちゃんの作ったプリントで全問正解なんてそうそうおるもんちゃうで?」

「んまっ!こりゃびっくりやわ〜。」

「小春先輩と比べたらどうなるんやろうね?」

「アホか、財前!!そんなの、小春のがええに気まっとるやろ!」

「先生の作ったプリントで全問正解やなんて…。」

「…ふむ…。」

「お〜、桜ノ宮、すごいとね!!!」

……なんか、思い思いの言葉を言う先輩方。…もしかして、これが…?

「全問正解なんてそうそうおらへん。やから、目をつけたんや。どや?納得したか?」

…こんなプリント一枚で…。

「…納得はしました。けど、少し考える時間をください。」

「ん〜…。よっしゃ、わかった!時間を与えたる!返事は明日までな?」

明日って…。…ま、時間を与えてもらえただけマシか。

「わかりました。明日お返事します。」

「いい返事、期待しとるで!」