二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 薄桜鬼夢小説〜誠に生きる者達〜番外編ストーリー募集中 ( No.110 )
- 日時: 2012/09/01 10:19
- 名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)
- 参照: 原作から少し外れ、番外編♪
【番外編】
30話 屯所内の噂
夏。まだ新選組に制札警護などがでておらず、将軍の家茂公が
亡くなってから1カ月たった頃。
土「……幽霊、だぁ?」
新選組屯所内に、不吉な噂が出回っていた。
水「は?青年と猫、ですか?」
原「あぁ、隊士たちが噂してる。」
水「それが、幽霊だと?」
場所は風通しの良い広間。先程、昼餉を終えた所なので、今は幹部全員
揃って休憩している。その場でも、屯所内の噂が話題だった。
永「幽霊なぁ……俺、苦手なんだよなぁ…。」
雪「永倉さんが、幽霊苦手…?」
水・雪「……意外。」
女子組の反応に『何故そうなる…?』という顔をして、頭をガシガシ
掻きながら説明した。
永「いや、心霊だからってワケじゃなくて。刀じゃ幽霊は斬れねぇ
だろ?襲われた時対処法がないと思うと…な?」
雪「…確かにそう考えると怖いかも…」
平「新八っつぁんやめてくれよ!そういう具体例だすの!!」
土「とにかく!」
幹部達がわいわい騒いでいると、土方の鶴の一声が飛ぶ。これで一斉に
静かになるのだから大したものだ。
土「このまま隊士たちの精神が揺らげば、隊務にも支障をきたす。
噂をどうにかしねぇとな。」
沖「何か解決策があるんですか?」
原「幽霊なんてどうやって捕まえるんだよ?」
平「相手は実体が無いんだぜ?」
幹部達が質問攻めにするが、土方は凛とした声で応じる。
土「テメェ等、少し考えてみやがれ。何も、噂の青年と猫が霊だと
決まったワケじゃねぇだろ。幽霊というのは噂だからな。」
永「あ、そうか……」
全員がほっと胸をなでおろす。しかしそこで千鶴と千幸がはっとした。
水「ちょ、待って下さい!それ、大変じゃないですか?」
原「は?幽霊じゃなくて何の問題が?」
雪「猫の方は迷い猫だとしても…青年の方は…?」
千鶴の言葉で全員が目つきを変える。この幽霊騒ぎ。只事ではない。
猫の方は勝手に屯所に迷い込んだのだとしても、人間の方は屯所で
迷ったりしない。つまり、考えられる可能性としては、青年が本当に
幽霊なのか、あるいは
近「おいトシ、まさか…。」
土「……侵入者、ってとこか。」
……あるいは、屯所内に何者かが侵入したか、である。