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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 薄桜鬼夢小説〜誠に生きる者達〜 ( No.37 )
- 日時: 2012/02/03 21:33
- 名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)
12話 鬼と称する男達
風「何かを教えるのは後でもできる。今は我等と来い、雪村千鶴。
そして、水月千幸。」
雪「千幸…さん?」
風間が手を伸ばし、二人でゆっくりと後ずさる。風間が間合いを詰め
て来た時、白刃が煌いた。
風「っ!?」
二人の男が、千鶴と千幸を庇うように前へ出た。
原「おいおい、こんな場所であいびきか?」
斎「彼女達に何の用だ。」
水「斎藤さん、原田さん!」
そして頼りになりそうな第3者の声。
土「…下がっていろ。」
雪「土方さん。」
二人の前に出て風間の姿を認めた土方は眉をひそめた。
土「将軍の首でも取りに来たかと思えば、ガキに用があるのか?」
風「将軍も貴様らも、今はどうでもいい。これは我ら鬼の問題だ。」
土「鬼、だと?」
その「鬼」という単語に、千幸は静かに目を伏せ、千鶴は息をのんだ。
斎藤と原田が左右に動き、二人の鬼も彼ら二人にあわせ動く。
静かなその場所に、鯉口を斬る音が大きく響く。臨戦態勢だ。
土「つあぁっ!!」
斬りかかった土方の刀を風間が受け、金属音が響き渡る。その音を
合図としたように、斎藤と原田も戦闘を各自開始した。
土「てめぇらは、何だってこんなガキに用があるっ!?」
風「二人は貴様等の手に余るもの。だから我らが連れ帰る。……ただ
それだけだ。」
その後は天霧の言葉で風間達が退いて行った。
風「いずれ迎えに行く。待っているがいい。」
去り際に、こんな言葉を残して。勿論、千鶴は彼らを知らないし、
自分の正体も知らない。千幸はすべてを知っているが、話してしまう
程バカではない。結局城の警護は終わり、新選組は屯所へと戻って
行った。
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