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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 薄桜鬼夢小説〜誠に生きる者達〜参照600超感謝! ( No.58 )
- 日時: 2012/03/20 14:01
- 名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)
15話 松本良順との話
大掃除後の中庭を、千幸と千鶴は散歩していた。間もなく空は茜色に
染まり始めるだろう。
近「おお、雪村君、水月君。ちょっと来てくれ。」
局長・近藤勇に呼び止められたのは、そんな時だった。
案内されたのは、近藤の部屋。襖をあけた奥に、意外な人物が居た。
雪「松本先生っ!!」
松本良順。千鶴が最も話を聞きたかった人物である。彼は医者らしい
柔かな微笑で、二人を迎えてくれた。
松「やぁ千鶴君、ようやく会えたね。」
雪「はいっ。…あの、それで、父様の事なんですが…?」
その台詞を聞いた途端に、彼の顔には苦渋が広がった。そして、さも
申し訳なさそうに告げる。
松「残念だが。私も知らなくてね…」
雪「そう、ですか…」
水「雪村さん、元気を出して。」
男を装い千鶴を元気づける。その千幸に、今度は近藤の視線も交えて
ぶつかって来る。
松「君は、水月千幸君だったかな?女人だと言う事は聞いている。
それで、二人はあの薬に…」
水「えぇ、私達二人とも、ね。」
近「水月君、君はいつから知っていた?」
水「お話しなければいけませんか?」
千幸が急に大人びた笑みを浮かべる。その笑顔に圧倒され、男二人は
そちらも視線をそらしてしまった。
雪「お二人とも、教えて下さい。」
ふいに千鶴が小さく声を発した。そして次は大きくハッキリと。
雪「教えて下さい。父様が行っていたすべてを!」
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