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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 薄桜鬼夢小説〜誠に生きる者達〜参照800超感謝! ( No.67 )
- 日時: 2012/04/05 17:08
- 名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)
17話 沖田の病
その次の日。松本はもう一度屯所に来た。掃除した後の屯所がどう
なっているのか見に来たらしい。
松「うん、いつもこの状態なら、病人も出ないと思うんだがなぁ。」
その声に感動さえ含ませて、松本がしみじみという。どうやら、よほど
衛生状態が悪かったらしい。
土「ま、悪くないだろ。」
永「平助、これから毎日の掃除頼むぜ!!」
平「はぁ!?体力自慢なのは新八っつぁんだろ!?」
幹部達の雑談が開始され、千鶴も話の中で楽しそうに笑う。しかし
そこに、沖田と千幸の姿は無かった。
千幸は西本願寺--屯所の柱の陰に隠れていた。広間を出ていった
松本と沖田の様子に気付き、後をつけてきたのだ。
水(あれは…山崎さん、だよね?)
二人が腰掛けた椅子のすぐそばの木陰に、監察方の山崎の姿を発見
した。彼も話を盗み聞きするつもりらしい。
松「沖田君。…結論だが、労がい、だ。」
水「!!」
その台詞を聞いて、千幸は眼を見開いた。みてみると、山崎も向こうで
驚愕な表情をしている。
沖「有名な死病ですね。…あはっ、参ったなぁ。」
ちっとも参っていない様子で沖田が笑う。その後松本に睨まれてい
たが。千幸は気配を完璧にたち、話を聞く。
松「いいかね沖田君…」
その後は二人の話し合いが続き、ため息をついて松本が去った。それを
確認すると、足早に山崎も去っていく。
そこでようやく、千幸は気配を解放した。そのことで当然沖田も千幸の
存在に気付く。
沖「千幸ちゃん?…今の話は、内密に。ね?」
水「えぇ、勿論。」
二人とも姿を見せないままに質疑応答する。やがて、沖田も去る。
水「沖田さん、鬼は約束を守るのよ…?」
もちろん、そんな呟きは、誰にも聴こえていない。
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