二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 薄桜鬼夢小説〜誠に生きる者達〜参照900超感謝! ( No.72 )
- 日時: 2012/06/02 11:11
- 名前: 桜舞姫 (ID: O72/xQMk)
21話 新しき友人、お千
その日、千幸と千鶴は斎藤の組と共に巡察に出ていた。改めに入った
店の前で二人が待っていた時。
男1「おらおら、どきやがれ!!」
男2「志士様のお通りだァ!」
騒がしく喧騒が聞こえてきた。どうやら不良浪士が騒ぎ始めたらしい。
子供「うえっ。うぇぇえーん!」
男1「邪魔なんだよ、餓鬼が!!」
道に座り込んで泣いてしまった子供を、浪士が蹴り飛ばそうとした。
水「ちょっと、アレ!」
雪「ど、どうしよう!」
二人が駆け寄ろうとした時、
?「やめなさいよ、みっともない!!」
凛とした女の子の声が響いた。みると、子供を庇い、二人の浪士を
睨みつけて立っている。
水「(あれは)っ!!」
千幸がその少女を見て足を止めたが千鶴は気付かずに浪士の前に
出てしまった。
男1「何だテメェ!?」
雪「何故、女子供に暴力をふるうのです!?侍なら、町人を守るべき
ではありませんか!?」
水「うわぁ、やっちゃった…」
千幸が頭を抱えるのにもかかわらず、その場は一種の
お祭り騒ぎになった。
町人1「ええぞ兄ちゃん!言ったれ!」
町人2「いて込ましたりっ!!」
千鶴が正義の味方に見えたのか、町人たちが千鶴に
応援を送り出す。
男1「う、うるせぇ!」
男2「な、舐めやがって餓鬼が!」
男の一人が、千鶴と少女のい真剣を振りおろした。
あわれ少年少女死す!…かと思いきや。
水「少年少女に刀?僕は許せないなぁ。」
飛んできた千幸が、男を二人まとめて蹴っ飛ばした。
水「そぉれ、一丁上がりィ!」
町人3「おおっ、兄ちゃんええぞ!」
町人の歓声を軽く受けてから、千幸は千鶴と少女を
引っ張って路地に入る。
雪「ち、千幸さ「水月君!!」…はい。」
二人を待たせ、先程の男を取り締まっていた斎藤を
呼ぶ。その隙に、二人は自己紹介をすましていた
ようだ。
千「私は千。宜しくね千鶴ちゃん。」
雪「うん、お千ちゃん。」
斎「…雪村。」
そこに千幸と斎藤がやってきた。
雪「す、すみませんでした!!」
斎藤もため息をついて、千鶴の謝罪を受け入れた。
水「で、そちらさんは?」
とうに知っているはずの人物をみて、千幸が笑い
かける。
千「千と申します。…あ、所用があるので失礼
しますね。」
3人に一礼して、彼女は足早に去った。
水「…新しき友人、ってとこ?」
雪「はい!」
その日の千鶴の笑顔は、今まで以上に眩しかった。