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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 薄桜鬼〜新選組の涙〜 ( No.65 )
- 日時: 2012/05/22 06:41
- 名前: カノン (ID: KjYpxfgY)
第4話「心の底〜無〜」
・・・何だったのだろうか?
少女の声はとても癒された。
それだけじゃない、闇に飲まれそうな自分を
救い出してくれそうな優しい歌声だった。
沖田はしばらく気づかなかった。
自分が呼ばれていたことに。
「沖田さん?」
振り向くと千鶴がいた。
「沖田さん、どうされたんですか?」
いつの間に来ていたのかと半分驚いていると
千鶴が首をかしげる。
「千鶴ちゃんこそ、どうしたの?」
「あ・・・土方さんが遅いって怒っていて・・・」
「それで千鶴ちゃんが来たわけか。」
「はい、・・・・?」
ようやく彼女も音色に気づいたようで耳をすませる。
しばらく少女の音色は続いていたが、沖田と千鶴に
気づいたようで歌うのをやめる。
沖田が口を開く前に千鶴が口を開く。
「すてきな音色だね。今の曲、なんていうの?」
少女はうつむいてしまった。
何かを言おうとするが、言うのをやめる。
「・・・?」
沖田は多分少女は人と話すことができないんだと
思った。
動物とは心で通じ合ってるみたいだからだ。
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