二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂 “真選組ファンクラブ” オリキャラ募集中! 二話更新 ( No.43 )
日時: 2012/01/06 20:37
名前: ジェクロ ◆GK3CvBUrBw (ID: rys6jfTw)







   ——真選組ファンクラブ 情報交換所——




  NO.1399001 題:大変です!!   名前:メグ◆Krs9Re7O8W
   大変ですッ! 
   ついさっき、真選組屯所に侵入者が!!


  NO.1399002 題:侵入者?     名前:カナ◆SUkh94s5AE
   >>メグ氏
   ……侵入者じゃと?



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     第三条“名乗るときは自分の長所とセットで”





 皆さん、こんにちは。恵美です。
 さっきまでこんな古ぼろい屯所に、なんとなんとなんと侵入者が現れました!!
 そこらへんはまだ大丈夫ですが、その侵入者、沖田さんを見ていきなり語りだしたんですよ!
 しかも、あのイケメン好きの葵ちゃんの前で!!


 恵美は頭の中で読者(?)に前回起きたことを教える。
 只今、その女は沖田さんと共に取調室に連行された。

 恵美は携帯を慣れた手つきで動かす。
 画面に映っているのは——真選組ファンクラブの情報交換所。
 今起きていることや隊員の情報を交換しあう、ファンには堪らない掲示板なのだ。

 恵美は今さっき起きた侵入者の事を、掲示板で書き込んだ。




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  NO.1399001 題:大変です!!   名前:メグ◆Krs9Re7O8W
   >>カナさん
   そうなんです! いきなり壁を飛び越えて入っていったんです!


  NO.1399002 題:無題      名前:りぃ◆r7eRsfDF95
   >>メグはん
   ほんまですかい、メグはん。
   攘夷浪士の連中かもしれへんな……。


  NO.1399003 題:侵入者ぁ……。 名前:蓮◆DI85we1Cd9
   >>メグさん
   侵入者、どんな人なんですかっ!?


  NO.1399001 題:大変です!!   名前:メグ◆Krs9Re7O8W
   >>蓮さん
   たしか……女の人でした。
   黒い腰までの髪で……、あ! 緑一色のバンダナを頭に付けてました!


  NO.1399002 題:侵入者?     名前:カナ◆SUkh94s5AE
   >>メグ氏
   お主、それは本当か?


  NO.1399001 題:大変です!!   名前:メグ◆Krs9Re7O8W
   >>カナさん
   はい、そんな感じの女の人でした。


  NO.1399002 題:無題      名前:りぃ◆r7eRsfDF95
   >>カナはん
   知り合いですかい?


  NO.1399002 題:侵入者?     名前:カナ◆SUkh94s5AE
   >>メグ氏 >>りぃ氏
   知り合いのほどレベルでもないぞ。
   その人間、この場所を作った管理人じゃぞ?


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「……え?」


 恵美は思わず目を疑った。


 確かに、エメラルドさんは真選組が大好きで毎日ストーカーしている。
 だが、屯所に侵入していたら、とっくにバレているはずだ。
 けれど、あの語りっぷりで、葵ちゃんも黙ってしまうほどの人間、攘夷浪士の中にいそうもないし……。
 あのカナさん、情報交換所ではとても有名で、嘘を付かないって噂もあるし——。
 もしも本当にエメラルドさんだったら——。


 恵美はすぐさま走って取調室へと走っていく。
 ついさっき、恵美が調査を頼まれたことを思い出す。

 “真選組ファンクラブ”

 こんなことをした後に、「真選組ファンクラブの管理人だ」なんていったら、土方さんはそのファンクラブごと潰し始めるだろう。
 「会員は全員こんな事するのか」とか言って。
 「もしも会員の中に攘夷浪士の連中がいたらどうすんだ」とか言って。

 恵美は取調室の前に立って呼吸を整える。
 そして、扉を大きく音をたてて開けた。


「あの、すみません!! 女の人に聞きたいことがあるんですが……」


 女は、幸せそうな顔で、こちらを向く。
 部屋には女と土方と沖田の三人だけがいた。
 一瞬、さっきまで何されてたか気になったが、あえて聞かずに質問した。


「何でィ、恵美」
「あ、あの、すみません、女の人、もしかしてエメラ——」
「もしかしてエメラルドさんですか?」


 ……!? え? 誰!?


 聞きなれた声が後ろから聞こえたので、すぐさま後ろを向く。
 そこには片手で携帯をいじりながら無表情で立っている葵がいた。


 ……てか葵ちゃん。私のセリフ、とらないでよ!!


 すこし気分が下がった恵美に対して、何も思ってないような顔をする葵。
 女は少し何かを考えた後、さっきと変わらぬ調子で質問に答えた。


「イエス! ワタクシは真選組ファンクラブの管理人のエメラルドこと、マイス・エメラルカと申しますです! よろしくです!!」


 マイス・エメラルカと名乗った女は、さっきと変わらぬ笑顔で。
 恵美は自分からファンクラブの管理人と言ったことに少し驚き。
 葵と沖田は、さっきと変わらぬ無表情で。
 そして、土方は少し怒り満ちた様子で、時が去っていった。