二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼 儚く消へるは鬼の夢 ( No.8 )
日時: 2011/12/26 16:32
名前: 流夢 (ID: O72/xQMk)

弐話 「不明な記憶と島原」


此処は屯所。
土方歳三の部屋。
其の部屋には、新選組幹部が集っている。
雪村千鶴の姿も見える。

千鶴「昨夜はご迷惑をお掛けしてすみませんでした・・・!!」

ペコリと頭を垂らす。
目には涙をためている。

平「ほんとに何にも覚えてないのか?」
千鶴「うん・・・・・」

千鶴は申し訳なさそうに答える。
顔は下を向いたままだ。
まだ顔色が悪い。

千鶴「思い出そうとは頑張っているんだけど・・・何も思い出せないの。」
平「大変だな〜。」
左「まぁ、起こっちまったもんは仕方ねぇだろ?土方さん」
総「駄目って言うんなら・・・斬っちゃいます?」

左之助は真剣に聞いているが、総司はふざけて笑っている。
総司の【斬る】と言う言葉に千鶴はびくりと肩を震わす。
冗談だと分かっていても、今回ばかりは恐いらしい。

土「千鶴・・・。お前昨日何刻頃に寝た?」
千「えっ・・と、昨日は確か戌の刻頃です」
土「夜警の隊は?」
平「俺等の隊だよ。流石に夜うろついてる奴は見なかったなぁ」
土「そうか・・・」

土方は大きな溜息を付くと、肩を落とす。
そして左之助と新八を睨む。
睨まれた二人は、びくっとし、「う゛っ」と声を漏らす。
そして土方から視線を逸らした。

土「てめぇら・・・昨日島原に行ってたのか?」

やや飽きれ気味に聞く。

左「あ・・・あぁ。まぁな」
新「俺等だって疲れてっからよぉ?疲れ晴らして来いって平助が・・・」
平「はぁ!?俺そんな事言ってねぇよ!!」
土「それに原田・・・刀忘れてくるたぁどういう了見だ?」
左「いや、ちゃんと腰には差してたんだぜ?だけどどっかで・・・」
千鶴「あの千緒さんって言う方が届けに来て下さったんだから、島原付近で落とされたんですよね?」
左「多分な」

千鶴は千緒の顔を思い出すように控えめに原田に問う。
左之助もそれに答える。
色々謎に包まれたままの今回の事件。
また・・・長引く物語が生まれそうだ。
そして、其処に隠された答えは・・・何か。


  【続く・・・