二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナGO〜なくしたくない物〜 歌詞公開中 アドバイスください ( No.385 )
日時: 2012/03/05 07:40
名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: z52uP7fi)

52.殺られかけ? てか彼女ってなんスか!



ユ「ようし、きょうこそわたすぞ。」

俺はそう意気込みながら、学校に向かった。きょうも、女生徒用の制服。あんまりにも評判が良かったもんだから、もう1回だけ……と思って、いまやってますww
にしても、みんなほんっっとにジロジロ見るなぁ。てか、おばあさんは、目を細めながら、こっち見てるんですけど。
孫でも思い出してるのか?

ユ「つか、おくれちゃったなぁ。」

空を見上げながら思った。
……あ。

ユ(しまったあああああああぁああぁぁぁぁ!! 俺の強制退部のこと、天馬に問い詰めたんだったあああああああああ!)

すっかり忘れてたああああ!! しまったあぁあああぁぁぁあ!
今に至る。どおおしよぉおおおおおぉぉおぉぉ!
とか、きょう絶叫してばっかりだぁ。とりあえず落ちつこう! うん!

?「あっ、ユエ……。」
ユ「へ?」

ふり返ると、そこには輝。ちょっと暗い顔してるってことは……

ユ(あー、きのうのことだな、うん。)

簡単に想像がつく。

輝「お、おはよ。きょうもそのカッコなんだ。」
ユ「へ? ダメだったか?」
輝「う、ううん! べつに……。」

輝がうつむく。たのむ、うつむきながら「ううん!」って言うな。
あ、そうだ。

ユ「輝、放課後、体育館裏に来てくれ。」
輝「へっ?」

輝がすっとんきょうな声をあげたときには、俺は、もう向こうに行っていた。


     〜in廊下〜


かばん置いてから、部活行こうかな、と思った俺は、1年のクラスに続く廊下を歩いていた。
すると、なんだかまわりから、イヤァ〜な痛い視線。
まさかとは思うけど、なんかうわさでもひろがってるのか? さすがに、女子のカッコウしてきたんだから、女子だってことはバレてる。
つまり、だいたいつねにいつも行動している天馬や輝、霧野先輩たちのファンが、もしいたりした場合は……

ユ(めんどうなことになりそう……。)
女1「ねえ、ちょっと。」

低く、怒りを秘めた声が、うしろでした。
ゆっく〜りふり返ると、仁王立ちになっている女生徒が5人ほど。しかも、先輩も混じってる。
まさか、予感的中?

女1「ちょっと来てくれない?」
女3「わたしたち、月流さんに話しがあるのよねぇ。」
ユ(『話し』とか言っておいて、たぶん違うんだろうけど。)

内心そう思うが、先輩もいるし、さからったらマズそうだ。
本気でイヤな感じがしていたが、うなづき、後に付いていった。


     〜in体育館裏〜


……人の話を盗み聞きしてたわけじゃない……よな?
わざわざ、殴るところが体育館裏? ふざけんなよ。
つか、予想がみごとにあたっちゃってるんですが。目の前には、女生徒……先輩ももちろん混じっている人たちが10〜13人くらい。
しかも、カッターナイフだの、コンパスを持っている人がチラホラ……。
うん、本格的にアレだね。

ユ「俺をいじめて、いいことは1個もないと思うんですが。」
女2「そうかな? わたしたちとして、スカッとはすると思うな!」

女生徒のうち、カッターナイフを持っていた生徒が飛びかかってきた!
スレスレでかわしたせいで、カッターナイフが右腕にかすり、制服を破って皮フをけずる。ドクドクと心臓の音にあわせて、紅いものがどんどんあふれてきた。

ユ「っ……。」

痛みでよろけ、右腕を押さえながら、女生徒を睨む。こりゃ、本格的に殺られかけてもおかしくないぞ。

女4「ふうん。けっこう弱いんだね。」
女1「男の子のカッコしてるから、どんだけ強いのかなぁって期待してたのにぃ。」
女2「弱スギィ。」

チッ、ナメやがって……。

ユ「あんたら……。」

言いかけた、そのとき。

?「なにやってるんですかぁ?」

あどげない声が、体育館裏にひびいた。
見てみると、体育館のかべに寄りかかりながら、俺たちを見ている、ショートカットの男子……

ユ「緋詞……。」
女5「緋詞君? なんでこんなところにいるのぉ?」

そのぬるいしゃべり方やめろ、と言ってやりたいが、今こっちは殺られかけている状態。そんなこと言ったら、なにされるか分かんない。
でも、さすがに緋詞の前で、それはしないかな。
だって、緋詞、けっこうカッコイイって、女子の間で評判で、ひそかにファンクラブだって作られるくらい。だから、霧野先輩や神童先輩が、1年になった、みたいな感じかな。
雰囲気は、もちろん全っっ然違うけど。

緋「んー、悪いんですけど、その子、開放してやってくれません?」
女5「ごめぇん、それはできないなぁ。」

女生徒が、全然悪気もなさそうに言う。どんだけ俺で遊びたいんだと思う反面、緋詞でも通用しないかと、くやしさがわいてくる。
でも、なんでか分かんないけど、顔が熱くなるのを感じた。
あ……もしかして、昨日のことかも。
緋詞の顔が、ちょっと赤く見えたこと。
って、思い返すなよ!

緋「なんでです?」

緋詞の声のトーンが、急に下がった。1年が肩をふるわせる。
でも、2年はへっちゃらって感じで言いかえした。

女4「なんでって、いま遊んでるから。ちょっと刺激をともなうだけよ。」

どこがちょっとだっつーの。女子に暴力ふるうのは悪いと思って黙ってやられっぱなしになってるからって、調子にのってんじゃねえぞ。

緋「じゃあ、おれも入れてくださいよ。最近刺激足りなくて、困ってたんですよねぇ。」
女3「それも無理だなぁ。」
緋「なんでです?」

おい、今コピペしただろ、作者。

女3「だって、緋詞君には向かないもの。」
緋「じゃあ、危険ってことですか?」
女4「うっ……。」

ひとりが息づまる。緋詞、おまえ、追いつめるの得意だな。
でも、緋詞はそんなのかまわず、つづけた。

緋「手ェ出さないでほしいんですよね、おれの彼女に。」
ユ(は!?)

めんどくさそうになりそうだったから、声には出さなかったけど、緋詞なに言ってるんだ?
いや、助けようとしてるのは分かる。うん、理解できるんだ。
でも、『彼女』ってなんだ! もっとマシなもんがあるだろ!

緋「じゃ、失礼しまーす☆」
ユ「へ? あ、ちょ;;」

緋詞に左腕をひかれて、そこから飛び出した。
もちろん、女子たちは、舌打ちしてたんだけど。