二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナGO〜なくしたくない物〜 コメください((泣 ( No.439 )
- 日時: 2012/03/29 16:15
- 名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: z52uP7fi)
- 参照: http://www3.atpaint.jp/kakiko/src/kakiko1332389297627.png/img/
>>>赤獅子エンザさん
コメありがとうございますうううううううう!! はい、コメくれコメくれうるさくてさーせん;;
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65.藤代ヶ丘小学校?
ホーリーロードがおわってしばらく。あのあと、ユエはずっと学校に顔出さないから、今どんな状況なのかさっぱり。家にもいなくて、顔あわせることもできないし。
輝(どうしたんだろ、ユエ……。)
?「ギャー! ちょっと、ちょっと! やめろーっ!!」
全「!!?」
いきなり校門のほうからさけび声!
と、思ったら、車イスがなんかつっこんでくるううぅううぅううううぅう!?
輝「わ————ッ!!」
天「なに、あれ!?」
輝「分かんないって、分かんないって、分かんないって!!」
どどどど、どうなってるの、あの車イスううぅううううう!! てか、どんどん斜面のせいで、スピード上がってるうううぅうううううぅうう!!!
コートに入ってくる! と思って、目をつむった瞬間、
キキキッ ゴッ
という音がして、ざわつきだけが残った。ゆっくり目を開けると、ぶったおれている空色の髪の子と、ストップしている車イス。ちょ、まさか「ゴッ」って、ぶつかった音!?
輝「わあっ;; 大丈夫ですかっ;;」
?「へ……へーき、へーき……慣れてるから。」
輝「あっ!」
顔を上げた空色の髪の子は、見覚えがあった。転校初日早々、サッカーですごいところを見せて、決勝には顔を出さなかった……
輝「ユエ!」
天「慣れてるって……どんなの!?」
錦「おー、ほんまに月流ぜよ。元気にしちょらはったか〜?」
ユ「こんな感じでした……。」
うつぶせになりながら、腕を上げてピースサイン。その腕と言えば……プルプルふるえてるけど!!?
?「もうっ、大丈夫だったのにっ。」
ユ「んなこと言ったって、ビビっちまったんだもん。友撫が猛スピード出すから。」
天「友撫ちゃん!?」
みんなの視線が、車イスに集まった。そこにいたのは、まぎれもなく友撫ちゃん。……だ、けど……
全「なんで雷門の制服きてるの?」
友「おお、みなさん、いいトコに気づきましたね〜。」
友撫ちゃん、すっごくうれしそうだね……理由、すごく言いたそうww
友「じつは、友撫、きょうから雷門に通うことになったんです!」
全「……………………………………………………………………………………………………え—————————————ッッッッッッッッッッ!?」
ユ「ちょ、みんなおどろきすぎーっ! 友撫はアメリカのほうに行ったら、大学博士の課程まで行きそうって言われてる、超天才日本少女なんだぜ? そんなの、フツウ、フツウ。」
俺らにとっては、全然普通じゃないよ…………。
あっ、それより!
みんなも同じことを思ったみたい。声をそろえて言った。
全「なんで決勝に出れなかったんだ/の/ですか!?」
ユ「…………………………へ? あ、ああ、決勝のことね。」
友「うーんと、会場までは行ったんだけど、お兄が勝手に、ね((ギロリ」
ユ「に、にらむことねえじゃん……;;;;」
剣「……(すごい家庭だ……。)」
天「……(すごい家庭……。)」
大変だなぁ、ユエも。……なにが大変なのかは、よく分かんないけど;;
速「で、会場に来たのに、なんで試合には出なかったんですか?」
ユ「んっと……。」
友「ちょっと! このナルシスコンクソ兄! はよ言わんかっ。」
ユ「はい、すみません……。」
全(友撫ちゃんのほうが強いんだ……。)
ん? みんな同じこと考えた? のかな。
ユ「じつは……手術しててさ。冬香さんと一緒に来てて、とてもじゃないけど、試合なんて出られなかったんだよね。」
輝「そうなんだ……。」
天「そうならそうと、はやく言ってよ!」
ユ「わりー、わりー。」
ペロッと舌を出すユエ。
なんだろ、この感じ。なんとなく、ユエの言ってること、うそっぽい……?
って、気のせい……だよね?
円「ユエ!」
ユ「あ、はい!」
円「おまえにお客さんだぞ。」
全「お客さん?」
だれだろう? ユエの知り合いかな? 友撫ちゃんはここにいてちがうし、じゃあ、太陽さん? でも、太陽さんなら、天馬に会いそうな気が……。
って、入院中なんだっけ。
ユ「兄さん!」
お兄さん?
って、ことは、風丸さんなの?
ユエは、にこにこしながら、風丸さんにかけよる。その顔は、太陽の光みたいに明るかった。
ユ「久しぶりだね! ゴッドエデン以来じゃん!」
風「ああ。色々と会えなくて、悪かったな。」
ユ「いいっつの。だって、兄さんは兄さんで頑張ってたんだ。俺も色々と頑張ってたんだけど、なかなか上手くいかなくて。」
少しだけ、ユエの表情がくもった。おれたちも、風丸さんのそばにかけよる。べ、べつに、話しが聞きたいとか、なにかヘンな会話してるんじゃないかとか、そういうことじゃないからねっ(いちおう)。
円「で、風丸、なんできたんだ? なにか話したいことがあったんだろ?」
風「円堂、察しがいいな。むかしはニブかったのに。」
円「む、むかしのことは言うなって;;」
ニブかったんだ、むかしは……。
ユ「話したいことって? フィフスはもうなくなったっていうのに……。」
風「ちがうんだ。じつは、久々に帰ったら、ウチにこんなものが……。」
風丸さんは、ポケットから封筒を取り出して、ユエに見せた。
ユ「ど……。」
受けとろうとしたユエだけど、差出人の名前を見て、カチンッと氷付けにされてしまったみたいに、かたまってしまった。その横顔は、すごく険しい。
ユ「…………これ…………。」
風「ポストに入ってただけだから、ほんとかどうかは分からないけどな。」
天「どうしたの? ユエ。」
天馬がかけより、ユエの受けとった封筒の差出人を見て、ビックリした表情になった。
天「『藤城ヶ丘小学校』って……サッカーの名門小のひとつじゃん!」
ユ「ああ。裏ではかなり卑怯なマネばっかりしてるけどな。」
天「えっ、でも、本人たちは『卑怯なマネなんかしてません。』って……。」
ユ「藤代ヶ丘小の奴らなんて、ウソつきばっかだ! 信じちゃダメなんだって!」
天馬にそう言ったときのユエの目は、すごく燃えていた。対戦するぞ、っていうより、にくみとか、うらみみたいな……。
どなられた天馬といえば、少し小さくなってる。
風丸さんが、ユエをなだめた。
風「気持ちは分かる。でも、八つ当たりは……。」
ユ「分かってる。分かってるけど……。」
浜「ちゅーか、ふたりだけで話展開されちゃってて、全然俺ら分かんないんですけど〜……。」
おそるおそる浜野先輩が言う。さっきのユエの剣幕に気おされたんだと思う。
ユエはひと息ついてから、封筒をにらみつけながら言った。
ユ「話したくなかったのに、藤代ヶ丘小のこと……。」
速「べ、べつに、話したくなければ、いいんですけど……。」
ユ「話しますよ。どうせ、これは予告状なんだろうし。」
風「いいや、俺から話す。今のユエじゃ、まともなところ、ぬけて話しそうだし。」
風丸さんは、ユエの肩に手をおいて、そう言った。