二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナGO〜なくしたくない物〜 参照2000突破! ( No.472 )
- 日時: 2012/06/04 19:43
- 名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: z52uP7fi)
- 参照: Nコンムリ。ぜってえ俺はでれない。ムリすぎる。ムリムリムリm((蹴
70.なみだ
ユ「藤代ヶ丘小に、もどろうと思うんだ。」
輝「え……。」
輝は、その場にかたまった。信じられない、という目だ。
ユ(やっぱりか……。)
予想はしてたけど、ショックなんだな……。
ユ「だってさ、まだ藤代ヶ丘で、卒業もしてないんだぜ? ……せめて、卒業だけでもしておきたくてさ……。」
ほんとは、本題は、めいわくになるかもしれないからなんだけどさ。
でも、ほんとうに藤代ヶ丘で卒業したいっていうのはある。相崎たちも、まだ卒業してないみたいだし。ていうか、卒業式が、来週のはじめらしい。
輝「そ、っか……。」
ユ「卒業したら、またもどってくるから。な?」
もどってくるかは、しょうじきビミョウ。少し調べを入れてからじゃないと、ちゃんともどってくることはできない。
輝「………………。」
ユ「輝がもしイヤだっていうなら……。」
って、ん? 俺、天馬にも剣城にも円堂監督にも相談してないのに、なんで輝には相談してるんだ!? それに、いま、俺、「輝がもしイヤだっていうなら、いかない。」っていいかけた……よな!?
ユ(な、なんでそんな……////)
口に手を当てて、顔が熱くなるのを感じる。輝はうつむいてるし、見られてないよな……?////
輝「……いっていいよ。」
ユ「えっ…………?」
輝「だって、卒業したいんでしょ? それに、ずっといた学校だし、卒業しておいでよ。それに、待ってるから。」
輝は、ニッコリとほほえんだ。その笑いに、不意にも胸がドキッとなる。
と同時に、輝との……一瞬の別れが、すごく悲しくなってきた。
ユ(輝……。)
ユ「ありがとう、輝。」
俺は、目の裏側にたまったなみだが流れそうになるのを、ぐっとこらえた。
輝にほほ笑みかけると、
ユ「これで、決心がついたよ。俺、藤代ヶ丘にもどるな。帰ってくるときは——……ちょっとでも女子っぽくなってるよう、頑張るな。」
俺は、いつもの笑い方をした。ニコって言うより……ニヤッ。
ユ「じゃ、あしたが雷門に通う、最後の日になっちゃうな……。」
輝「そっか……。」
ユ「俺、準備するために、もう帰るな。じゃ!」
俺は、手を挙げて輝に別れを告げた。
あしたが最後なんて、ウソ。
だって、だって、だって————…………
ユ(俺、なんで泣いてるんだろ……。)
俺は、目からあふれだすなみだをこらえきれず、走りながら流した。
視界のはじで、透明ななみだが、夕日に照りつけられて、キラキラ光るのが見えた。