二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブンGO〜なくしたくない物〜 コメントください! ( No.52 )
- 日時: 2012/01/09 16:15
- 名前: 柳 ゆいら (ID: jIh6lVAe)
8.友撫ってダレ?
目のまえにいる人が信じられなくて、俺はなにも言えなくなった。
ユ(なんか皮肉に感じるな。あれだけ悪口言ってやったのに、助けられるとか。……いや、むしろ心苦しいかも。)
神「きゅうにたおれるものだから、びっくりしたぞ。」
霧「ああ。」
剣「今は休んでいろ。」
な、なんだよ、先輩のふたりがこう気をつかってくれてこういうのは分かるけど、剣城が言うと、なんかこう……ムズムズするっていうか……。
「ていうかなんで……イタッ。」
俺は頭をもたげかけて、頭痛におそわれてふたたびまくらに頭をうもれさせた。
先「今はあまり動かない方がいい。疲労もたまっているし、休息が必要だよ。」
「で、でも……。」
俺が言いかけたのを見て、先生がギロリとにらみつける。
その剣幕に気おされて、俺は黙りこんだ。
神「先生の指示にしたがった方がいい。」
神童さんが、おごそかにそう言った。
…………そうだよな。じゃないと、学校潰しもできなくなるし。じゃなくて!
「もし休んでいるなら……いつまで休んでいろ、と?」
先「だいたい、1週間くらいかな。」
「そんな! そんなにのんびりしていられないんです!」
俺は思わず上半身を起こして、ふたたび頭痛におそわれ、頭をかかえこんだ。そのようすに、先生も首を左右にふる。
先「そんな体で、なにができるっていうんだい?」
「っ……。」
図星ってやつだった。たしかに、こんな体でなにができるんだろう。
…………約束だって、あるっていうのに。
先「とりあえず、念のため明日まで入院していてください。検査があるので。」
神「おねがいします。」
俺ではなく、神童さんが頭を下げた。なんて勝手なんだよ。
でも、俺は文句を言わなかった。どうせ明日までなら、午後には退院しているだろうしな。
先「とにかく、ご両親に電話して、確認していただかないと。
月流君……だったかな。家の電話番号を言って。」
………………………………。
きゅうに沈黙がおとずれた。言えるわけないじゃないか。だいたい、両親なんていないんだ。それに、お日さま園に連絡するにしても、狩屋や瞳子さんには心配をかけたくない。
先「? どうしたんだい? なにもかくす必要はないじゃないか。」
「……いんです……。」
全「え?」
「両親、もう、いないんです——……。」
先「と、いうことは、もうお亡くなりに?」
「いえ、その……はっきり言えば、
捨てられました……。」
言わざるを得ないよな。……言いたくないけど。
そうすると、ふたたび沈黙が押しよせた。こんなことを知って、ぱっと口が開ける人の方がめずらしいけどな。
やっとのことで口を開いたのは、先生だった。
先「じゃあ、養護施設にいるのかい?」
「えっ、あ、はい。」
先「じゃあそこに連絡をとろう。どこだね?」
「………………お、お日さま園……。」
俺は小さい声でそう言った。
先生はうなずくと、部屋から出て行った。
って、ちょっと待て! この現状ってまさか……!
俺がいるところを聞いた→連絡をしに行くということ機に、この部屋から出て行った→つまり、居心地の悪いこの部屋から逃げた
(ぬおぉっ、医者めえぇぇっ! 悪知恵の働く奴だ! こんどしばいてやる!!)
俺がひそかに恨みの言葉を発していると、剣城が聞いてきた。
剣「医者からいろいろと聞いたが……病名だのかかった理由だのは、まったく分からないらしい。」
「うん、期待はしてなかった。だって、この病気、4年前からずっとだから。」
神・霧「4年前!?」
「はい。3年半症状が出てなかったから、大丈夫かな〜とか油断してたら、まさかの、ですかね。」
霧「ですかねって……軽く言うな;;」
「いや、もう慣れちゃいましたし。ていうか、あそこまで聞き出すとはな、あの医者め。今度会ったときはただではすまさん。」
神「おまえ今すごく怖いこと考えてるだろ;;」
「え、次会ったときは頭蓋骨へし折ってやろうかなって^^」
神・霧(怖えぇっ! ユエ怖えぇぇっ!)
「? 今失礼なこと考えませんでした?」
神「い、いや……;;」
怪しい。つか絶対考えてた。てか、もしかして怖いとか?
まさかな。頭蓋骨へし折るのなんて、怖いわけ……。
怖い? あっ、怖いで思い出した!
「友撫(ユウナ)っ。」
俺は、ベッドから飛び起き、三人を押しのけて、部屋を飛び出した。
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>>>レント
おもしろいとか言ってくれてありがとう。
今回は最初「どうしよう、どうしよう。」とか言ってたら、けっきょくギャグの方向に行ってしまった気がする。
ユ「いや、重いより軽い方がいいと思うけどな。」
おう、わたしも思ったww