二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマイレブンGO〜なくしたくない物〜 コメントください! ( No.97 )
- 日時: 2012/01/12 18:53
- 名前: 柳 ゆいら (ID: jIh6lVAe)
17.『理由』
(三人称)
天馬たちご一行は、風花をくわえて、ユエを探していた。
……いや、正確に言えば、風花は探している「フリ」なのだが。
天「ほんっと、どこ行っちゃったんだろうね、ユエ……。」
輝「分かんないけど……もしかしたら、あんまり聞かれたくなかったのかもね。」
風花(ほかになんだってんだ! てめえらが聞いてなかったら出ていかねえっつうの!)
風花はひそかに、ユエに戻り、天馬たちにそんなようなことを言い散らしていた。しかし、天馬たちが気づくわけもない。真剣にユエを探している。
剣(まさか、フィフスセクターに報告に……!? そんなわけないか。)
剣城も剣城で、心の中でつぶやいていると、ガサッと草の動く音がした。
それをまっ先に感じとったのは、風花だった。
風花「誰だ!」
円「わあっ。お、おどろいた……;;」
風花の声におどろきながら、草の中から出てきたのは円堂だった。天馬、剣城、信介、輝は安心する一方で、風花はひや汗をたらしそうになるのを、必死でこらえている。
円「1回穴の中にもどり……あれ? そいつは?」
円堂が風花に気がついて、顔をのぞきこむ。風花の内心は、
風花(ギャ——ッ! よるな、さわるな、近づくな!)
などと、円堂をさける気持ちでいっぱいだ。
しかし、天馬はお構いなしに、
天「この子は風花って言って、俺たちがユエを探してる最中にあったんですよ、円堂監督。ね、風花?」
風花「えっ、う、うん;;」
円「なんて字を書くn 風花「なに言おうとしてるんです、円堂さん^言^」 え、あ、いや、なんでもない;;」
全(剣城を除く)(怖ぇえぇえ! 風花怖えぇええぇぇぇ!!)
風花「あらあら、もしかして今みなさん、とっても失礼なこと、考えませんでした^言^(もし考えてたら一発ボコろうかな)。」
信「べべべ、べつに……って、もしかして今、すごく怖いこと考えてなかった(^^;)」
信介の問いには答えず、円堂に手をさしのべた。
風花「風花って言います。よろしくおねがいしますねっ^^」
円「お、おう;; それより、天馬、1回みんなのところにもどるぞ。ひとつ提案が出たんだ。」
天「はいっ。……あ、よければ、風花も来ない?」
風花「えっ……。」
風花は思いもよらないことばを聞いて、なにも返せなくなった。
一瞬、風花の脳裏に、こんな考えがよぎった。
『もう、すがたを明かしてしまえばいいんじゃない?』
『もう、いとこの兄が誰か、言えばいいんじゃない?』
それは、彼女の本心だった。
これまで、自分自身の本当のことをかくしてきて、すごくつらかったりしたときもあった。自分のいちばん大好きな人は、目の前にいるというのに、自分が妹であることを、ずっとがまんした。
ある『理由』があったから。
風花は、無言できびすを返した。天馬たちがおどろいて、目を見開く。
天「えっ……!?」
風花「ごめんね。でも…………両親も、心配すると思うからさ。」
風花はうつむきながら言うと、目にたまる涙をこらえながら、走り出した。
後ろの方で、天馬たちがなにかさけぶのが聞こえたが、聞く気はしなかった。
ますますつらくなるだけだと思ったから————……。
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いちだんと短いですね、はい;;