二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂・オリジナル小説 ( No.3 )
日時: 2012/01/20 22:42
名前: みーぽん (ID: ouuVQhrA)

第三話。

前回とは違い、ほのぼの話。
信女が沖田のことを好き(と美琴が誤解している)設定です。
若干百合っぽい…かも?

・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。

「最近、どうも調子がおかしいのよね…」

レンジで暖めたホットミルクを口に運びながら、信女が口を開いた。

「体調悪いんですか?無理しないで、早く休んだほうがいいですよ」

カタカタとパソコンのキーボードを叩いていた美琴が顔を上げる。

「別にそういう訳じゃないと思うけど…」

マグカップをレンジに入れ、スイッチをON。

「何かおかしいのよ…」

そう言って、長い黒髪をかきあげた信女。

座り込んでブツブツと何か呟き、レンジからマグカップを取り出す。

「おかしい…私どうかしてるのかな…」

一度口を付け、またマグカップをレンジへ。

「もしかしたら、風邪かもしれないですよ。最近、流行ってるみたいですし」

「でも、熱があるわけでもないし、咳もでないし…何なの、これは」

「私に聞かれても分かりませんよ」

苦笑する美琴。

信女はレンジから出したマグカップに、ふーふーと息を吹きかけて冷ます。

そこで、美琴がとんでもない台詞を言い放った。


「あれじゃないですか、『恋の病』ってやつ」


「ぶっ!!」

思わず、ホットミルクをふきだしそうになった信女。

美琴は、その様子をにやにやと笑いながら見ている。

無表情だが、うろたえている様子がありありと分かった。

「ノブちゃんがそんなに取り乱すなんて、珍しいですね〜」

「取り乱してなんかない」

必死で取り繕うとしている。

よろよろと立ち上がり、マグカップをレンジへ入れる。

「やっぱりなんかおかしいですよね。この前の真選組の———」

「聞こえない聞こえない」

信女は耳を塞いだ。

「最近仕事でもミス多かったですし。いつもは私がフォローされる側だったのに、立場逆転してましたもんね」

「うう…私としたことが…不覚だった…」

レンジを開け、マグカップを手に取る信女。

「あと、一つ聞いていいですか?」

「何?」


「さっきから突っ込みたかったんですが…
     何で同じホットミルクを、延々と暖め続けてるんですか?」


信女がマグカップ(レンジで暖め続けられたもの)を持ったまま固まった。

それを美琴が呆れ顔で見つめる。

「それだけ重症ってことですか」

「うっ…」

何も言い返せない。

「ノブちゃんが誰とどうなろうと、私は口出ししませんけど、仕事も頑張ってくださいね?」

「何か重大な誤解が発生してるわよ」

殺意のこもった瞳で、美琴を睨む信女。

「しかも美琴に『仕事しろ』って言われた…本当に立場逆転ね…」

そう呟いた信女は、ふぅ、と溜め息をつく。


「安心しなさい。私がこれくらいで仕事に支障をきたすと思う?」


堂々と言い放った。

美琴は微笑むと、口を開く。

「やっぱ、こっちの方があなたらしいですね」

信女は何も言わずにくるり、と踵をかえす。

その姿は、見廻組の隊士に相応しい、とても美しいものだった。

「やば…惚れちゃいそう」

「何か言った?」

「いえ、何でも」

くすりと笑って、美琴はいきなり信女に抱きついた。

「何のマネよ…」

「何でもないですって。あ、胸大きい」

「セクハラ親父みたいな事言うな」

信女は、体から美琴を引き剥がそうとしている。

「離れなさいぃ…」

「嫌ですぅ…」

むきゅ〜、と信女にしがみ付く美琴。

信女ももう諦めたのか、抵抗しなかった。

「後で覚えてなさいよ…」

そう言いながらも、信女のいつもの無表情は、少しだけ温かかった。

         〈fin〉

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相変わらずの駄文でした。
後、何故か百合っぽくなっていたし…
最後まで見てくれた皆さん、ありがとうございます!!