二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂・オリジナル小説 ( No.7 )
日時: 2012/01/23 21:12
名前: みーぽん (ID: ouuVQhrA)

第6話。
前回の続きで、お正月話。
今度は万事屋出演。

・。・。・。・。・。・。・。・。・。・。
かくして、見廻組ガールズは、初詣へと出発した。

…のだが。


「しっかし、この人の多さは異常ですねえ〜」

「だから人ごみは嫌だと言ったのよ」

屯所をでてからおよそ20分。

二人は近所の神社に到着したが、さすが1月1日ということで、人が多過ぎた。

「パソコンの機能とか使って、人が少ない所とか分からないの?」

「さすがにこんなとこにまでは持ってきてませんよ〜」

人の中に埋もれながら、何とか境内にたどり着く。

「ふぅ〜、疲れた…」

「帰りたい…」

弱音を吐いていると、近くから大きな声が聞こえてきた。


「ど〜したアルか、銀ちゃん」

「どーしたもこーしたもねぇ!佐々木の野郎、こんな時にまでメール送りつけてきやがって…
 何が銀たんだよ!気持ち悪い!メール弁慶!」

「銀さん、落ち着いて!場所を考えて下さい!」


賑やかな境内の中で、ひときわ騒がしいメンバー。

美琴たちも、思わずそちらを見る。

天然パーマの銀髪の男に、チャイナ服をきた少女、眼鏡をかけた地味そうな少年の三人組だ。

「どうしたんでしょうか?何か、佐々木って聞こえた気がするんですが…」

「気のせいでしょ」

さらりと言った信女だが、その瞳は銀髪の男をしっかりと捉えていた。

(あの男…確か、この前の戦いの時にいた…)

「ノブちゃ〜ん、はやくお参りにいきましょー」

「えっ?うん…」

美琴に呼びかけられて、思考を止める。

「さっきの人、知り合いですか?」

「違う」

「ですよね〜」

心に若干のわかだまりを残しつつも、とりあえず美琴についていく信女。

賽銭箱の前に着くと、たもとから財布を出し、5円玉を取り出した。

箱に向かって投げると、ちゃりん、と音がした。

「こうやってから、神様にお願い事をするんですよ」

信女も美琴にならって、5円玉を放り投げる。

そうして、二人揃って手を合わせた。

目をつむり、心の中で願いを唱える。


少しして、美琴が目を開けた。

「ノブちゃんは、何をお願いしたんですか?」

信女も目を開け、口を開いた。

「秘密」

「またそれですか…彼氏ほしいとかじゃないんですか?」

「違う」

「じゃあ、ポンデリング山ほど食べたいとか」

「当たり」

「当たりなの!?」

美琴の反応を面白そうに見ると、信女はくるりと後ろを向いてしまった。

「もう…」

てくてくと歩き出した信女を追いかけた美琴は後ろから信女に囁いた。

「私がなんてお願いしたか分かる?」

「さあ?」

そっけない返事が返ってくる。

美琴はふふっと笑ってから、言った。

「私がお願いしたのはね、
      これからも、ノブちゃんとずーっと一緒にいられますように、って事」

ぱっと後ろを振り返る信女。

美琴はにこにこと笑っている。

「馬鹿…」

ぽそりと呟くと、信女はまた歩きだす。

「あ、待って下さいよー」

信女は、追いかけてくる美琴を見ながら、心の中で思った。

(言えるわけ無いでしょ…
   私も、同じことお願いしてたって…)


美琴がその事を知るのは、まだ先の話。

         〈fin〉

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一応、お正月ネタは完結しました。
でも、またオマケとかつくかも…
次回も宜しくお願いします。