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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 夢中結愛信仰歌 【inzm】 ( No.92 )
- 日時: 2012/08/02 00:17
- 名前: 颯 (ID: 8S3KaQGB)
-07-
好きだ、とか嫌いだ、とか。
楽しい、とか苦しい、とか。
痛い、とか辛い、とか。
「笑顔?たかが笑顔がどうしたって言うの?」
貼り付けた笑みと、合うことの無い、合ったふりの視線。 
言葉だけで全てを零す貴女に、オレは何回怒りの刃を向けるのだろうか。
また一回、もう一回と数を重ねるソレは最早カウントすることも、忘れていた。
「あれ……バレてたの?よくもまぁ見破ったねぇ、お疲れ」
嘲る様に嗤う。
貴女は何時でも、何処でも、オレのことなんて露程も想ってなんかなかったのだ。
……そうだろう?
(ただ、愛しい貴女に刃を向けただけの話であって)
「んで?なんで生き……帰ってきたんだ?」
「あれ、俺の奏始君が黒いんだけど。」
「奏始、こんなビッチ殺しちゃえばいいよ。」
目の前でうだうだ展開される小芝居には、ほとほと呆れる。
止める気にもならず、かといって放置するには気が進まない。
目の前で飛び交う罵詈雑言____主に少女の口から出るそれは____は留まるところを知らず、ヒートアップし続けていた。
だから、
「ったく、折角この心優しい兄様が思い切りサッカーさせてやろうと、」
黙れ、と。
彼女の回し蹴りが炸裂したことに対しても、鬼道はノーコメントを貫いたのだ。
「……とりあえず、自己紹介してくんない?」
鈴を転がしたような、澄んだ声すら無視をして。
これが奏者と歌姫と雷の英雄達の、なんとも滑稽な出会い。
それはそれは、空が綺麗なある日の白昼の出来事。
最初で最後の、青く高い空の下での出来事。
________Find me, noticed me, ……love me.________
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短いね。
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