二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマ 海の悪魔姫と太陽の天使姫 ( No.130 )
日時: 2012/05/20 19:58
名前: 姫佳 ◆MWOkRuxz12 (ID: L9PtbysF)
参照: 今週の木・金は公立の受験で午前授業だぜぃ☆

第27話「双子姫の過去(part3)」


〜病院〜

ティアラ「ママ!!」

ラティア達が病室に入ると、ティナの顔に白い布が被せられていた。ラティアは白い布をそっと取る。そこには、まるで眠っているようなティナの顔があった。勿論、息はしていない。

医者「昨夜…、何者かがティナさんの人工呼吸器を外したかと思われます。見回りの看護婦が来た時には…、もう…、」
ラティア「…そうですか。それで…、犯人は?」
医者「分かりません…。人影は映っていたのですが…、人物までは分かりませんでした…。」

医者はそういうと部屋を出た。

ラティア「…ここ、スカイ、ティアラのことお願い。私はマーク達を呼んでくるわ。」
ここ「うん…。」
スカイ「クル〜…。」

外に出たラティアは携帯を取り出す。

マーク<もしもし?>
ラティア「朝早くにごめんなさい。…今からディランと一哉と病院に来てくれる?…お母様が亡くなったの。」
マーク<えっ…?!ティナさんが…?!>
ラティア「詳しいことは病院で話すわ。」

数分後、マーク達が来た。

マーク「ラティア!!ティナさんが亡くなったって…、」
ラティア「…えぇ。昨夜、何者かによって人工呼吸器が外されたらしいわ。」
一哉「それって、ティナさんを撃った犯人か?」
ラティア「分からないわ…。人影は映っていたけど、人物までは特定できなかったみたい。」
ディラン「とりあえず、ティアラ達の所に行こう。」

ここ「あっ…、ラティア…。お帰りなさい。」
ラティア「…ただいま。」
マーク「ティアラ…、」

マークはしゃがみこんでいるティアラに駆け寄った。

ティアラ「ねぇ…、ママは寝てるだけだよね?もう少ししたら起きるよね?起きたらまた…、いつもみたいに笑ってくれるよね…?」

ティアラはマークにしがみつき、震える声でそういった。そんなティアラを、マークは強く抱きしめた。

マーク「ティアラ…、ティナさんは…、」
ティアラ「『うん』って言ってよ…、嘘でもいいから『うん』って言ってよ!!ママが死んだってことくらい分かってる!!でも、もしかしたら目を覚ますかもって、また笑ってくれるかもって思ってる自分がいるんだもん!!」

静かな病室に、1人の少女の泣き叫ぶ声が響いた———


ラティア「…これが私の過去よ。…フィディオ?」
フィディオ「…えっ?」
ラティア「…泣いてるの…?」
フィディオ「…そんな悲しい過去聞いたら誰だって泣くよ。」
ラティア「…ねぇ、『泣く』ってどんな感じ?」
フィディオ「えっ?」
ラティア「私…、悲しくて泣いたことがないの。お父様やお母様が死んだ時でも。…悲しい物語は、何冊も読んだわ。でも、一度も泣けなかった。…私、時々自分が恐ろしくなるの。」
フィディオ「ラティア…?」
ラティア「自分の親が死んだのに…、泣かないって変でしょう?血が繋がっていないマークやディランは泣いたのに、血が繋がってる私は泣かなかった…。…だから『悪魔』って呼ばれるのかしら。」

ラティアはサファイアのペンダントを見ながら、悲しそうに微笑み、ビアンを撫でた。

フィディオ「…そのペンダント…、いつもしてるよね。」
ラティア「…これ、10歳の誕生日にお父様がくれたの。お父様からの最後の誕生日プレゼント。」
フィディオ「そう…、なんだ…。」
ラティア「フィディオ、ありがとう。こんな私の為に泣いてくれて。私、そんな優しい貴方が大好きよ。」
フィディオ「ラティア…、」

〜リビング〜

円堂「知らなかった…。ラティアにそんなことが遭ったなんて…、」
鬼道「…影山を恨む気持ちも分かるな。」
フローラ「ロビンさん…、影山様が生きている…。ましてや、この島に来ているとティアラ様が知れば、またあのようなことが…、」
円堂「あのようなこと?」
ロビン「…数ヶ月前のことでした…。」


両親を失ったラティアはイタリアへ、ティアラはコトアールへと向かった。
ラティアとティアラが14歳になったある日、仕事をしていたラティアに電話がかかってきた。

ラティア「もしもし?」
ティアラ<ラティア!!大変だよ!!>
ラティア「どうしたの?!」
ティアラ<もう1人のパパが…、海に沈んだんだって!!>

もう1人のパパ=影山です。ティアラがいっているのは、真・帝国学園の出来事です。

ラティア「へぇ…。やっと死んでくれたのね。」
ティアラ<なっ…!!なんでそんなこと言うの?!>
ラティア「貴女…、あいつがしたこと分かってるの?!人の命より勝利の方が大事な奴なのよ?!…私はあいつが死んで清々してるわ。」
ティアラ<この世に死んでいい人間なんて1人もいないよ!!それに、もう1人のパパは本当に悪い人じゃないよ!!>
ラティア「そんなのただの綺麗事じゃない!!じゃなきゃ…、お父様やお母様だって殺されなかった!!」
ティアラ<…もういい。ラティアとは、分かり合えそうにない。>

ティアラはそういうと電話を切った。

ラティア「あんな奴のことなんか…、分かりたくないわよ。」

ラティアは不機嫌そうにそう呟いた。


円堂「そんなことが…。」
フローラ「ティアラお嬢様は、今でも影山様のことを慕っていらっしゃるのです。実の父のように…、」
鬼道「だが、ラティアは影山を怨んでいる…。それで2人はすれ違ったのか…。」
フローラ「ラティア様とティアラ様は意地っ張りなところが似てまして…、絶対に自分からは謝ろうとしないのです。特に影山様のことに関しては、お互い『自分は絶対に正しい』と思ってらっしゃいますので尚更…、」
円堂「かなり複雑だなぁ…。」
ロビン「とりあえず、今日は宿舎にお帰り下さい。送りますから。」

円堂達はリムジンで宿舎まで送ってもらった。




***
姫佳「終わった〜!!双子姫の過去編、終わったよ〜!!」
ティアラ「ねぇ!!私、良いこと言ったよね?!『この世に死んでいい人間なんて1人もいないよ!!』これ、今日の格言にしない?!」
姫佳「良いね〜♪では…、イナズマイレブン今日の格言!!」
ティアラ「この世に死んでいい人間なんて1人もいないよ!!以上!!」
姫佳「おぉ〜!!雰囲気出てる〜www」