二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナズマ 海の悪魔姫と太陽の天使姫 ( No.286 )
- 日時: 2012/05/21 21:04
- 名前: 姫佳 ◆MWOkRuxz12 (ID: L9PtbysF)
- 参照: 今日は午前授業でした♪
第56話「ヘブンズガーデン」
ラティア「あの雲を抜けた先が、ヘブンズガーデンよ。」
皆は歩き出した。
木暮「まだ着かないのかよ…、」
円堂「あと少しだ!!頑張れ!!」
ラティア「見えてきたわ!あれがヘブンズガーデンよ!」
ラティアは神殿を指した。
壁山「本当に天使が住んでるみたいッス…。」
染岡「感心してる場合かよ!!」
円堂「あそこにリカがいるんだな?」
ラティア「えぇ。セイン達のことだから、危害は加えてないと思うわ。」
皆は走りだした。
塔子「待ってろリカ!!すぐに助けてやるからな!!」
ラティア「!!」
その時、ラティアが驚いた表情で神殿を見つめた。
フィディオ「ラティア?」
皆も気になってラティアが向いた方を見つめる。
円堂「セイン!!」
セイン「何をしに来た?ここは下界の人間が来る所ではない。…ラティア、貴様が連れてきたのか。」
ラティア「…えぇ。」
セイン「クラリス家の規則を破るとは…、やはりお前は裏切り者だな。すぐに立ち去れ!」
「裏切り者」と言われ、ラティアは傷ついた。
土方「何がすぐに立ち去れだ!!仲間をとられて黙って帰れるかよ!!」
塔子「さぁ!!リカを返してもらおうか!!」
セイン「それはできない。あのお方は、ライオコット島に平和を齎す捧げもの。」
円堂「捧げもの…?!」
風丸「何を言ってるんだ?!」
リカ「せやから、離せっちゅーゆーてるやろ!!」
神殿の方からリカの声がした。
塔子「リカだ!!」
円堂「リカ——!!」
リカ「円堂!塔子!皆来てくれたんや!はよ助けて!!うち花嫁なんてなりたない!!」
円堂「花嫁…?」
ラティア「あの衣装は、儀式の時にクラリス家が着る衣装…!!」
セイン「この方には、千年祭で復活する魔王の花嫁になっていただく。」
全「「「ええぇっ?!?!魔王の花嫁?!?!」」」
ラティア「セイン!!どういうことなの?!」
セイン「千年祭にて復活せし魔王。伝承により選ばれし者をめとり、再び深き眠りにつく。」
塔子「こいつ等、魔王を封印する為にリカを花嫁にするつもりなのか?!」
風丸「それじゃあ、魔界の民が音無をさらっていったのも…!!」
セイン「奴等が求めているのは生贄だ!!」
円堂「生贄?!」
セイン「野蛮なる魔界の民は、魔王に生贄を捧げることで、その悪の力を巨大化させようとしている。」
染岡「野蛮って…!!お前等がやろうとしていることも同じだろうが!!」
セイン「魔界の民が生贄を手に入れた今、魔王を封印するには花嫁を捧げるしかすべはない。さぁ!!儀式の邪魔だ!!すぐにこの地から立ち去れ!!」
染岡「だから、帰らねぇって言ってんだろ!!」
円堂「リカは必ず連れて帰る!!魔王の花嫁なんかにさせはしない!!」
リカ「皆…!!」
セイン「…ラティア、そいつ等を連れて今すぐ帰れ。」
セインはラティアを見てそういった。
ラティア「…フィディオ、下ろして。」
フィディオ「でも…、」
ラティア「…もとはといえば、伝承の鍵をきちんと管理していなかった私の責任…。だから、私がセインを説得させるわ。」
フィディオ「…分かった。でも、辛くなったら言えよ?」
ラティア「えぇ。」
フィディオはラティアを下ろした。そして、ラティアは皆の前に立ち、深呼吸をする。
ラティア「セイン、リカを返して。そうすればすぐに帰るわ。私達は、ここを荒らしに来たわけじゃないの。」
セイン「クラリス家であるお前が何故分からない?!魔王が復活するんだぞ?!」
ラティア「分かってる!!だから、魔王を封印する方法を一緒に考えましょう!!花嫁なんかいなくても、私達なら絶対できるわ!!」
セイン「魔界の民が生贄を手に入れたんだぞ?!花嫁を捧げなければ魔王が復活してしまう!!何故、この状況が分からないんだ!!」
ラティア「分かってないのはセインの方よ!!!」
ラティアが叫んだ為、皆は驚いた。
ラティア「魔王を封印する為にリカを捧げて…、それで本当に世界が平和になるの?!確かに、世界は救われるかもしれない…。でも、リカを失って悲しむ人は大勢いるわ!!それで…、それで本当に世界が平和になったって言えるの?!皆が幸せになって、初めて平和になったって言えるんじゃないの?!セイン!!貴方なら分かるでしょう?!」
セイン「…まさか、ラティアまで下界の者の味方をするなんてな…。ならば仕方ない。我等の力で下界に叩き落とすまで!!」
ラティア「私は、貴方達とは戦いたくないの!!」
セイン「ならば、花嫁を魔王に捧げてもいいのだな?」
ラティア「それはっ…、」
円堂「その勝負、受けた!!」
ラティア「守?!」
円堂「ラティアが必死に間違いを分からせようとしているのに…、お前達は分かってくれない。それなら実力で奪い返す!!ラティア、いいよな?」
ラティア「…そうね。私達の力、見せてあげるわ!!」
皆はスタジアムに向かった。残ったのはラティアとセインだけだ。
ラティア「…どうして分かってくれないの?」
セイン「分かっていないのは貴様の方だ。…昔のお前なら、我等に賛成したはずだ!!なのに…、何故だ!!ラティア!!」
ラティア「…確かに、昔の私ならそう言ったかもしれない。世界が平和になるなら、多少の犠牲は仕方ないって…。でも…、それは違うって分かったの。」
セイン「ラティア…、何故変わったんだ!?」
セインはラティアの肩を掴み、そう叫んだ。
ラティア「いたっ…!!離して!!」
ラティアは必死に抵抗するが、男の力には敵わなかった。
フィディオ「ラティア!!」
そこへ、フィディオが駆け寄ってきた。セインは、フィディオはもうグラウンドへ行ったと思っていた為、一瞬驚いた。その隙に、ラティアはセインから抜け出した。
ラティア「フィディオ!!どうしてここに?」
フィディオ「ラティアの叫び声が聞こえたから、急いで戻って来たんだ。何かされたのか?」
フィディオがそう訊ねると、ラティアは黙りこんでしまった。
セイン「ここまで言って分からないとは…、やはりお前は裏切り者だな。」
フィディオ「ふざけるな!!」
ラティア・セイン「「?!」」
ラティアは驚いていた。いつも優しいフィディオが、ここまで怒ったのは初めてだったからだ。
フィディオ「ラティアが裏切り者なわけないじゃないか!!ラティアは、大切な人を失う辛さや恐さをよく知ってる!!だから、ラティアは絶対に裏切るようなことはしない!!」
ラティア「フィディオ…、」
セイン「大切な人を失う…?!」
ラティア「…しらせなくてごめんなさい。4年前にお父様が、1年前にお母様が亡くなったの。そして、その時に分かったの。大切な人を失った時に残るのは、悲しさと悔しさだけなの!!だからセイン!!リカを捧げるなんてこと止めて!!」
セイン「!!…返してほしくば、我等に勝つことだな。」
セインはそういうとスタジアムに向かった。
ラティア「セイン…、」
フィディオ「ラティアの言ってることは正しいよ。」
ラティア「フィディオ…、」
フィディオ「だからこそ、試合で勝たなきゃ。勝って、ラティアの意見が正しいって示そう。」
ラティア「…えぇ!」
フィディオ「でも、前半は休んでおくんだ。そして、後半いっきにたたみかけよう。フルタイムじゃ君の体がもたない。」
ラティア「…分かったわ。…フィディオ。」
フィディオ「ん?」
ラティア「ありがとう。私のこと…、信じてくれて凄く嬉しかった。」
フィディオ「俺だけじゃないよ。守やジャパンの皆だって、ラティアのことを信じてる。」
ラティア「!!うん!!」
2人もスタジアムに向かった。
***
姫佳「今日、無事に高校に行けた姫佳ですw」←方向音痴なので…^^;
ラティア「良かったわね。」
姫佳「あと、クラスのボカロ率高い!!めっちゃ嬉しい〜♪」
ティアラ「やったね!!」
姫佳「うん!!そしてラティア!!いいこと言ったね!!」
ラティア「あれは、ついむきになっちゃって…;」
ティアラ「でも、ラティアがあそこまで必死になるなんて珍しいよね〜。」
姫佳「次回から試合です!!では、コメント待ってます♪」