二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 銀魂 菜華を操る少女 ( No.47 )
日時: 2012/04/04 18:17
名前: 梨奈 (ID: wUAwUAbM)






             第七訓 現れた強敵





話は新八達の所に桂が来る数時間前にさかのぼる。

「ね、ねぇってば銀時っ!」

「……………」

銀時は歌音の手を強く握りしめたまま街中を歩き続ける。
歌音が何を話しかけても返事をしてくれない。
ただ前を見て歩き続けている。


「…もぉ〜ってキャッ?!」

「歌音?」

慌てて振り返ると歌音は、真選組 鬼の副長土方と真選組一番隊隊長の沖田に絡まれていた。


「おい、大丈夫か?」

「す、すみません…それじゃあ…。」

女だとばれたらいろいろ困るので簡単に済ませてこの場を立ち去ろうとする歌音だったが、沖田がそう簡単には見逃してくれない…。

「ちょっと待って下せェ。」

「な、なんでしょう…?」

「お前さん、女みたいな顔してますねぇ。
 本当は女じゃないんですかぃ?」

何故か今日に限って超鋭い沖田。

「え、その、あの…」

「おーい、ここに居たか優!」

「あ、万事屋!」

「旦那ぁ〜。」

どうしたらいいものかと困っている歌音に銀時が助け舟を出す。
優と言うのは昔、攘夷志士だった頃の名前。


「こいつ、旦那の女ですかィ?」

歌音の頭をつんつん叩きながら沖田は言う。
銀時は目の下がピクピクとさせながら、

「お、女じゃねぇーよ。 俺の弟みたいな奴だよ…。」

言う。これは結構怒っている。
このまま普通に流れてくれてたら、たぶんバレていなかっただろうに「弟」と言う言葉に歌音が反応してしまう。

「銀時! 弟って何よ!! 私は銀時よりも2歳も年上なの! どう考えてもお姉ちゃんかお兄ちゃんでしょ!!」

「はぁ? お姉ちゃん…?」

「ばっ、歌音!!」

「えっ?! あぁぁぁぁぁぁ!!!」

歌音のせいで男装していることがバレてしまった。

「土方さん、この女よ〜く見てみると春雨と高杉が探している女に似てますぜぇ。」

「確かに…。おい、万事屋その女をこっちに引き渡せ。」

何かを知っている土方と沖田が歌音を狙ってきた。
銀時はすばやく歌音の手を握り、自分の後ろに立たせて、

「誰がお前らみたいな税金泥棒に従うか! 歌音、逃げるぞ!!」

「うん!」

急いでその場から逃げていく。

「あっ、待てコノヤロー!!」

「旦那ぁ〜、逃げても部だですぜぇ…。」

「おい総悟、何やってんだお前…。」

土方が見たのは銀時に標準を合わせたバズーカを持つ沖田の姿だった。

『ドッカ———ン』

「おいーーーーーーーーバカ総悟ぉぉぉぉぉぉ!!!」

沖田はなんのかけごえも合図も無しにバズーカを発射させた。
辺りは黒い煙で覆われ、何も見えなくなり。
銀時と歌音はその隙に長屋の方へと逃げて行った…。