二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 次会うとき、俺達は....【イナズマイレブンGo ( No.4 )
日時: 2012/03/25 21:20
名前: 風風 (ID: 3ZIdEbTb)

         episode.2


しばらくすると、黒木に腕を掴まれ、抵抗していた霧野のだが、ずっと逃れようとしていたからか、段々と力が入らなくなり、ついには、完璧に腕を深く掴まれ逃げることができなくなった。

それを待っていたかのように、黒木は先程狩屋に麻酔薬を嗅がせた男にアイコンタクトで指示をだし霧野に近づかせる。

霧野は自分の身に危機を感じたのか、「ゃ、めろ...」俯きながら、絶望に満ちた顔で呟く。



先程の男は、ポケットから別のハンカチを取り出し、霧野の口元に近づけようとする。が

「「やめろ!!」」

完全に口元につく直前に2人の声に邪魔をされた。
男と黒木と霧野は誰の声かととっさに声がしたほうをみる

そこには、泣き跡が頬につき、目を赤くした神童と、そのよこで真剣な顔で黒木を警戒しながら睨む剣城がいた


 「これはこれはフィフスセクターを裏切った剣城くんじゃないですか」

黒木は、目だけで剣城を睨んでいるが口元は、怪しく微笑んでいた。


 「黒木さん、、、やり過ぎだと思います」


 「キャプテン、剣城...」

眠らされている狩屋の隣にいる天馬は、自分の前にいる2人を心配そうに見ていた。


 「しん、ど、う、、」

 「っきりの、、、」

必死に神童の名前を呼ぶ霧野だが、その様子は、疲れ果て、俯きながらもぐったりとしていた。

これから、黒木の腕から逃げだしたい。そう思っている霧野だが、体力は限界すれすれまでいき、中々力が入らない。ほぼ100%の確率で霧野は逃げられない状態なのだ。


 「き、りの、、きりの、、霧野、、っ、、、らん、、ま、、る、、らんまる、、蘭丸!蘭丸!蘭丸!」


だが、神童は霧野の名前を狂ったように呼び続けた
俯いて、力の入らなかった霧野は、神童が久しぶりに自分を下の名前で呼んでくれたことでうれしさでか、涙が出てきた。


 「悲しいですね、、彼が最後に流す涙はこれなのでしょうか、、」


 「どういう意味ですか?黒木さん」

黒木の理解できない言葉に剣城は眉をひそめる


 「剣城くん、、きみには我々のすることが理解できなくて当たり前です。....やってください」

黒木は、一度悩んだが、男に指示をくだす。
男はその指示を聞くと再びポケットからハンカチを取り出し、霧野の口元に近づける


 「俺は...フィフスセクターなんかにいかない!!しんどう......拓人!拓人!拓人!たくとぉ!!たく..と..た.....



最初は首を横に振りながら拒否をしていたが
段々と口元を抑えつけている男の力が強くなり


 「らんまる!!!!!」



    —プツン—

霧野の頭の中に光が消えるようなそんな音が音が鳴り響き、目の前が真っ暗になる。
それと同時に..霧野は自分の身体を重量にまかせ、沈んでいった。

身体を支える力を失った蘭丸は完全に目を閉じ黒木に抱っこされるように抱かれていた。


 「蘭丸!!蘭丸!!蘭丸!蘭丸」

神童は完全に目を閉じている霧野に必死に呼びかけ霧野に近づいていくが、また霧野の周りにいた違う男に腕を捕まれる


 「はなせ!」

が神童必死にそう叫び、男の手の中で暴れ続ける。
が大人の力には敵わず、神童の行動はびくともしない。
黒木はその様子を見ると怪しく笑い


 「まあ、霧野くんはしばらくフィフスセクターに置いときますよ
最後に剣城くん...変な真似はしないように」


黒木はそう言うと一回、神童、剣城、天馬という順番で見て。
霧野を抱えたまま、部下をつれ部室裏をあとにする。
みんなは口をあけ黒木を見つめた間々立ち尽くす


 「った!.....蘭丸!蘭丸!!らん、、まる、、」

突然。手を放され神童は身体を地面にはいつくばるが、諦めず顔を伏せた間々の霧野の名前を叫ぶ

だが、完全に意識を失った霧野には神童の声は届かない
神童は何回も何十回も痛む身体を抑えて霧野の名前を呼ぶ。

だが、その間にも黒木は霧野を抱いて校門に用意していた黒い車の中に捨てるかのように投げ入れる

霧野は車の角にぶつけたにも関わらず
先程と同じように深く目を閉じ意識を失った間々だった


黒木はもう一度雷門イレブンを嘲笑いながら見て、車に乗り込んだ。