二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【建て直し】テイルズオブクロニクル 〜始まりのストーリー〜 ( No.5 )
日時: 2012/03/24 20:22
名前: ショコラ (ID: sopKm/an)


      第三章  逃げないで!!

優しさに触れた少女は、何を願って居るのか?
自己嫌悪に陥ってもなお、自分であり続ける。
自分は生きて良いの?
自分は・・・・。

——『「僕達の命は・・・君の中で生き続けるから、だから・・・・元に君に戻って!!!」』——

????:(あの時の私は・・・異常・・・だったの?)

わからない。
でも、化け物呼ばわりされてからは、許せなくて、無意識で人を殺めるように成っていた。
人気の無い町を歩く。
歩けば歩くほど、虚しさを感じる。

????:こんな事なら、あの時、死んどけば良かった。

素直に死んでおけば、この苦しみは少しは楽になる。
そんな感覚が襲う毎日。

????:逃げないで!!!

後ろから声がする。
足を止めた。

????:・・・・。
????:逃げないで!!
????:煩い!!

走ろうとしたが、目の前にいたのは、黒髪の黒い服を、着た青年が前に立っていた。

????:何よ?
????:俺はユーリ、ユーリ・ローウェル。
????:は?
????:私はカノンノ、カノンノ・イアハート。
????:な、何を・・・・?
????:名前だ、な・ま・え。
????:!!!?

声のする方に振り向いた。
私と同じ歳の少年が歩きながら、話を進める。

????:俺達、アドリビトムのチームの三人の名前だ。
????:・・・・。

少女は、黙って、ユーリの隣に立つ、目の前の少年を睨み付けた、
その空っぽな瞳には、殺意で溢れていた。

????:女の子が善人に向かってそれか?助けたやったのに、感謝の欠片も無いな?
????:黙れ・・・・善人も悪人もあるものか・・・・私の前に立つ奴は、皆、敵だ。(殺意)
ユーリ:おぉーこわい〜こわい〜(棒読み)
カノンノ:棒読みだから、怖がって無いね?
ユーリ:カノンノだって怖がって無いのか?
カノンノ:うん!!
ユーリ:こりゃすげ〜。
????:『優しさなんて、くだらない』『優しさはまやかし。』
????:・・・・・。
????:そんなお前だって、優しさはあると思うぞ。
????:!?

少女は何か感じ取った。

????:・・・・ディノイヤ騎士団の連中か・・・。
ユーリ:(ディノイヤ・・・・?何処かで聞いた事があるな・・・・・?)
????:・・・・・四人じゃ、無理か。
????:なんでだ?
????:相手は千人。
????:多っ!!敵多っ!!
カノンノ:逃げよう!!
ユーリ:その方がいい!!

三人は、走り出すが少女は、そのまま別の方向へと、向かおうとした。

ユーリ:!?何してるんだ!?こっちだろ!!

ユーリという青年は少女の手首を掴む。

????:止めて!!放して!!
ユーリ:駄目だ!!
????:私は一人でも逃げられる!!私に仲間は・・・。

その言葉が出た瞬間、最後に言いかけた言葉は彼女の過去を大きく抉り出した。

女性:見てあの子・・・。
男性:間違いない・・・・化け物だ・・・。
男の子:出てけよ!化け物!!
女の子:見てあの子・・・人殺しだよ。

『来るな!!』『出て行け!!』『人殺し!!』『お前なんて居なければいい!!』

兵士:人外を町に入れるなーーーー!
兵士達:おぉ————————ッ!!

『二度とこの町に出入りするな!!!』

????:僕達・・は、・・・君が・・・・笑顔で・・・・・いて欲しい・・・・・・だから、生きて。

『生きて。』

仲間が居て、友達が居て、家族が居て、何かに護れながら、
協力し合いながら、楽しく過ごす人達。
そんな人達に拒まれ続けて、死にたくても死ねなくて。
孤独の中に生き続けた少女は、笑う事は無く、泣く事も無い。
気が付けば、未だ一人で居る事に、疑問は抱かなくなって居たらしい。
少女は未だに闇から逃れられずに居た。
『兵器・化け物・人外』言われ続けて、石を投げられて、当てられて、血を流して。
その繰り返し。意志など捨ててしまいたい。
今の少女には、攻撃する意志はなかった。