二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 炎天パラメータ【ポケスペ】 ( No.2 )
- 日時: 2012/04/02 15:13
- 名前: 周波数3.3 (ID: cA.2PgLu)
第二話
「じゃあ、母さん。散歩にいってくるー」
「はいはい、くれぐれも人に迷惑かけないようにね」
母さんの言葉に「わかってるー! 」と本当にわかってるんだか、とか思われそうな返事をして、クオンとノイズをつれて勢いよく玄関をあける。そして、2つのボールからウインディとギャロップ、デインとツバキを出す。
1人と4匹の散歩。何しろ大勢だから、トキワではちょっとした名物になってしまっているのが、ちょっとした自慢!
……散歩っていっても、駆け足だし、ゆっくりしたものじゃないだけどね。
「アケビちゃん、今日も元気ねえ」
「あ、スイレンさんおはよーございます! 私はいつでも元気ですよ! じゃあ、今日も一日頑張ってくださいね」
「ふふっ、本当に元気がいいわ。ええ、ありがとう。また今度お花、届けにいくわね」
花屋の綺麗なお姉さん、スイレンさんに笑顔で挨拶してすぐに前を向くけど、今日も素敵だなぁなんて惚ける。
途中、結構走ったので少し休憩してポケモン達を戻してやる。ノイズとクオンは出したまま、これが普通なのです。
でもなー、レストラン勤務のヒビノさんも、役所のリリシアさんも……、ああそれを言うなら郵便局のシュリさんだって素敵だ!
散歩を再開してから、すぐに私の頭の中は占拠される。
2匹に苦笑いで見られている私の顔は只今にやけ顏。
……と、ぼーっとしながら走っているとどん、と誰かにぶつかる。上を向くと……
「あ"ぁ? お前、ちゃんと前向いて歩けよ、ガキが」
「あ……ぅ、すいません……。……ぇ? 」
全身黒い服に身を包んだ男の人。周りのも同じ格好の人がいて、その人達が囲む先は、ポッポやピジョン達の群れ。といっても全部で6匹くらいだけど。なんで、ピジョン達が……。と考えた時、初めてトキワシティの郊外、トキワの森の近くまで来ていたことに気付く。
なんでこいつらが……、ううん。今はピジョン達だ!
黒い服の奴等は、ズバットやイシツブテ、ラッタでピジョン達で羽交い締めにしている。
許せない、こんなの理不尽じゃないか……。
「……、お、おい! お前達なにしてるんだよ! ピジョン達を一方的に攻撃して……。今すぐ攻撃をやめろ! 」
思わずでた言葉。こんな時に女々しい話し方なんかしてられっかよ。
啖呵を切ると、大勢の黒い服の奴等がこっちを向いて、にやりと笑う。
「なにしてるって……、こいつらが俺達の邪魔をしたから、お灸を据えてやってるだけだぜェ? これの何が悪いってんだ」
「そうだぜ、お子ちゃまは引っ込んでろ。
……じゃなきゃ、痛い目見るぜ? 」
「はっ、お前達なんて俺の敵じゃないね! ……かかってこいよ、遠慮なんかしないでさ! 」
「ちっ、……いいぜ、上等だ。お前ら! こいつが助けを乞うまで、たっぷりいじめてやろうじゃねーか! 」
後悔なんてしない、けど少し怖い。でも、ここで引き下がっちゃいけない、絶対に。
強く、確かめるように持ってきている残り2つのボールを握り、ポケモンを繰り出す。
「絶対に、ピジョン達を傷だらけにしたこと、後悔させてやる!! 」
あとがき
書いてる時に思った。アケビちゃんが思いのほか男前ですた(´・_・`)