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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【APH】 君 ニ 花 ヲ 捧 ゲ ヨ ウ ( No.14 )
- 日時: 2012/04/07 20:54
- 名前: 陽菜 ◆y/0mih5ccU (ID: c9ok9eqZ)
第六話 「 も う 」
…何で生きてるんだっけな?
別に、今は菊さんの領土で、国じゃなくて。だから、国であった私が生きてる理由なんて無くて。
『…これが、私の思う事。…君には至極理解できないだろうね? だって、君は、生きることが楽しいんだから』
「…確かにわかりません。…何で、有里さんは生きたくないんですか?」
『…私はただの役立たずなんだよ』
「そんな…ッ!!」
そんな事ない、と言いたい?
いいや、私は役立たずだよ。
『…私はね、誰も護れなかった。護れなかった本人が生きてるだなんて、最高の皮肉じゃないか』
「…何で、何で…」
『ふふ、もうとっくの昔に、全てを捨てたんだよ。感情も、生きる目的も。言うなれば私は人形だ』
「…ッ、違います!! 有里さんは、人です。ちゃんと!! 人形じゃないです。だって、アルフレッドさんが嫌いなんでしょう? 嫌いという感情があるんだから、人形なんかじゃないです」
へえ…。
頭悪いと聞いてた割に、しっかりと反論は出来るんだね。
でも、人形なんか。じゃあないよ。
人形には人形の気持ちがあるものね。
『…あーあ、私、言ってる事反対じゃない…。意味わかんないわ…』
床に座り込む。
放課後、夕焼けが窓から差し込む教室で。
月藍さんとこんな話をしてたのが、もう二週間前の事—————。
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