二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: inzmGO【音は1つになり、空にはばたく】 ( No.26 )
日時: 2012/04/05 22:17
名前: 風風 (ID: t3n5DtaJ)




 「それじゃあ、俺達の平和を祈って」

 「「かんぱい!!」」 「「乾杯....」」

霧野の合図で乾杯の声と-カキンッ-ガラスとガラスがぶつかり合う音が小さな部屋に響く。


 「あの?これなは何ですか?」

歌海は、自分の目の前に置いてある、ステーキを指差しながらたまたま隣にいた狩屋に問う

狩屋は、嘘だろ!

とでも言いそうにあんぐりと口を開け驚いていた。
だが、歌海の質問に答えたのは、隣にいた狩屋ではなく、むかいの席にいた杏樹で

 「それ、肉。美味しいです。歌海、食べたことない?」

というと、歌海に見せるように一口、口に入れる。
その後に口元だけ笑い 食べてみて
と呟いていた。

その呟きにのり、なるべく小さめの肉を歌海は口へ運んだ。

よく噛み締めると、まだ熱い肉汁がジワァと出てきた。

 「美味しいです!!」

初めて食べる肉の食感、味に歌海は思わず笑みがこぼれる。


 「ぁ...初めて笑った。」


 「にしてもよ、肉食べたことないとか、お前の住んでた町って....

 「かりやぁ!」

狩屋の言葉を邪魔するように、霧野の言葉が入る。
だが、霧野の喋り方に歌海は少しだが、違和感を感じた。
なんだろうと思い、歌海は霧野の方向く
すると、そこには完璧に酔いがまわったのか、顔を真っ赤にした霧野がいた。

 「霧野さん!?」

何が起こったかわからなかった歌海は異変を感じて席をたとうとするが、それより先に狩屋が立って霧野の後ろにいた。


 「あぁもう...霧野さん酔いやすいんですからほら、もう酒はやめましょうよ」

 「うりゅせーっ!おりゃ、ワインが大好きなんだよ!!」

まるで駄々をこねた子供のように足をばたつかせる。
狩屋は、慌ててまだ余っている赤ワインのビンを遠くにずらす

 「つ、剣城くん!」

霧野から歌海は視線をずらすと、剣城が真っ赤な顔で机に突っ伏しているのが見えた

 「剣城さん、また飲んだ」

冷静に杏樹は隣で突っ伏している剣城の背中をさする

本当にこの間々で大丈夫だろうか.....

歌海は苦笑いの間々、ワイン用のクラッカーを一口かじった。