二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: inzmGO【音は1つになり、空にはばたく】オリキャ ( No.7 )
日時: 2012/04/03 22:02
名前: 風風 (ID: t3n5DtaJ)



    -パンッ-


と渇いた音は、数ヶ月前の深い傷を蘇らせるには十分で -ガシャンッ- 恐怖て顔を歪ませながら、マグカップをしたに落としてしまった。

歌海の着ていた、緑色の軍服に、先程落としたマグカップに入っていた
ホットチョコレートが染み込み、見事な迷彩柄を作っていた。


 「おい!?じょーちゃん大丈夫かい!?」


 「触らないで!!!」


マグカップを割った歌海のことを心配して、慰めようとしたおじさんだったが、目を最大限に見開いた歌海はおじさんの手を払い除け、鋭い形相で一度睨み、忘れるかのように外を眺めていた。


そんな、気まずい間に助けを差し延べるかのように

 『次は....ポートロイス....ポートロイス....』


駅員さんの声が、気まずい、この部屋に流れた。








 「えっと...ここが《ポートロイス》?」


見渡す限り、町のあちらこちらからは、ぶどうの甘く、濃い香りがただよっていた。
歌海のお父さんが、旅をしていたときの手帳には、ポートロイスはワインの町と書いてあった。


駅からでると、ぶどうなどの香りだけでなく、周りの歩いている人をみると、色とりどりな可愛い服からカッコイイ服。
町のみんなは、オシャレな人が多かった。


私だけ浮いてるな...
自分が着ている濃い緑色の軍服を見ると、少し町中を歩くのが恥ずかしくなった。


だが、歌海にとって新しい行ったことのない町は、やはり新鮮なものでじっとしていられるものではなかった。


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 「あれぇ?新入りちゃん遅くないですか?」

下町の方を眺めながら、跳ねた、水色の髪をもつ青年が、呟く。


 「新入りの傾向だ。狩屋、お前も入ってきたときは、俺達を2日ぐらいまたしたぞ」

ピンク色でツインテールにした青年は、左隣りにいた狩屋という青年を見た間々眉をひそめていた。


 「だが、狩屋見たいに何日もかかるのは流石に困るからな....剣城。」

先程の青年は、今度は右隣りにいた濃い青の剣城という青年をみた。

剣城は一度、またか...
とでもいうような、ため息をひとつつき、軍服に小隊の証である安全ピン式にしていたワッペンを取り付け、下町へと足を進めた



 「なるべくはやくなぁ」


そう叫んでいた
人の声を聞かないよう、目をつぶりながら、彼は下町へと出かけた。