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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: inzmGO【音は1つになり、空へはばたく】 ( No.94 )
- 日時: 2012/04/28 18:02
- 名前: 風風 (ID: A5wqWgTb)
- 参照: http://イナクロスタート記念短編
『お前たちの中からサッカーを排除する』
突然現れたアルファという男は、俺達に向かってそう言ってきた。
わけのわからなかった俺達は混乱するだけだった。
だが、次の瞬間。
俺の頭には激痛が走り、少しずつだが、《サッカー》という存在が消えていった。
《どうか、その願いが叶うのならば.....俺の世界に音をください》
聞こえるのは、-チク、タク、チク、タク-と規則的に時計の秒針がなるおと。
聞こえるのは、-ペラ....-と、不規則に響く、紙をめくるおと。
それ以外はとくになく、静かで面白みのない図書室。
そんな図書室にいるのは、黙々と小説を読み自分の世界に入り込んでいる人や、熱心に作文用紙に文字を走らせる人。
ここは、主に人とは交流をしない文芸部。
そんな図書室の中に、似合わないピンク色の少年がいた。
少年は作文用紙に文字走らせており、時折悩むような仕種を見せていた。
「サッカーの小説?」
「あぁ。なんでか思いうかんでな」
「思いうかんでって、霧野。お前サッカーやったことないだろ?」
「そうなんだけどさ、一乃は勿論ないよな?」
あたりまえだ。
とでも言いたそうに苦笑いをする一乃に霧野は手に持っている200枚ほどの作文用紙を、茶色の大きな封筒にしまっていた。
「で、なんで書いたかわからないような小説をお前は1番大きなコンクールに出すってわけか」
「あぁ。へんだよな、やったこともないのに、頭ん中に風景が思いうかぶんだよ。
サッカーボールをける爽快感や、主人公のシュートで入るボールの達成感。
まるで実際に俺がやっていたかのようにさ」
へんなの
小さく笑う一乃に向かい少しだけ怒る霧野。
いつも通りなはずなのに
何かがちがう気がする。
思い出そうとすると、頭に激痛が走る
大切なことを霧野は忘れているような気がしてはならなかった。
時刻は最終下校ギリギリの5時56分。
校門には、先生たちが「早くかえれ!」と叫んで、校内には、最終下校の時間を告げる放送がなっていた。
そんな校内で霧野は早く帰ろうと、早足で校門へと向かっていた。
生憎、同じ階だが、図書室から校門は正反対で、この広い校内では早足といっても時間はかかってしまうのだ。
「わっ!?」
突然、真横で声がしたが、そのときには、既に遅く。
霧野の身体に何かが突進していた。
- Re: inzmGO【音は1つになり、空へはばたく】 ( No.95 )
- 日時: 2012/04/28 18:03
- 名前: 風風 (ID: t3n5DtaJ)
- 参照: http://↑続き
『お前たちの中からサッカーを排除する』
突然現れたアルファという男は、俺と霧野さんに向かってそう言ってきた。
わけのわからなかった俺達は混乱するだけだった。
だが、次の瞬間。
俺の頭には激痛が走り、少しずつだが、《サッカー》という存在が消えていった。
《どうか、その願いが叶うのならば.....俺の音に世界をください》
聞こえるのは、激しいギターの音
聞こえるのは、リズムにのり、音を出す少年の声。
激しいリズムにのっかる少年の声。
後ろの方にいた、ドラムの締めの音がなると、ピッタリと曲も声も止まり、次に聞こえるのは、疲れたのか荒い息。
さっきまで、ギターを持ちながら歌詞を歌っていた水色の少年は近くにあった自分のタオルで「あちー....」と呟きながら顔を扇いでいた。
「最後のしめ、うまくいったよね?」
「ん...でも、もう少し輝くんのベースがキレがあっていいと思うよ」
「うんわかった!!ありがとう」
輝という少年は、明るい笑顔を見せると、椅子に座り、ベースギターを弾きはじめる。
それを確認すると、狩屋は自分の手元にある書き途中の楽譜をみる。
「なんだぁ?新曲のほうか?」
「まあ...」
「ふぅん....いつだってアタマのなか占めてる今日のボールの行き先から目が離せなくて....ねぇ」
「もしかして、サッカーの歌?」
「うーん、なんか思いうかんでさ」
サッカーなんてやったことないのにね
なんて、輝はいう
「まあ、僕はいいけどさ、それ文化祭までに全部書けるの?」
「多分だけどね、へんなんだよ、ほんとサッカーなんてやったこともないのに、書いてると頭ん中に風景が思いうかぶんだよ。
相手のシュートを止めた達成感や、ける人によって一つ一つちがうボールの音。
ほんと実際に俺がサッカーをやっていたかのようにさ」
へんなのぉ。
とベースを調律しながら茶化す輝に狩屋は赤面をして怒る
いつも通りなはずなのに
何かがちがう気がする。
思い出そうとすると、頭に激痛が走る
大切なことを狩屋は忘れているような気がしてはならなかった。
時刻は最終下校ギリギリの5時54分。
1階の校門には、先生たちが「早くかえれ!」と叫んで、校内には、最終下校の時間を告げる放送がなっていた。
そんな校内で狩屋は急いで帰ろうと、少し重いギターケースをしょい、早足で校門へと向かっていた。
生憎、軽音部が活動している第二音楽室は4階で校門からはかなりはなれていたため、この広い校内では早足といっても時間はかかってしまうのだ。
1階までおり、最後の曲がり角を曲がろうとすると
「わっ!?」
目の前にピンク色が広がり狩屋は声を出してしまう。だが、そのときには、既に遅く。
狩屋はそのピンク色に突進していた。
- Re: inzmGO【音は1つになり、空へはばたく】 ( No.96 )
- 日時: 2012/04/28 18:04
- 名前: 風風 (ID: lquHsOOW)
- 参照: http://↑続き
「わっ!?」
狩屋は小さく叫び霧野へ軽く突進をする。
一方の霧野はそれの反動で床へ尻餅をつく。
《どうか、その願いが叶うのならば.....俺達を元に戻してください》
「い、たたたた....すみません。突進しちゃて...」
そう丁重に狩屋がいうと、霧野は平気だ。といい、起き上がる。
そのとき、さっきまで霧野が手に持っていた茶色の封筒から作文用紙が飛び出していたため、狩屋が慌てて拾う。
だが、次の瞬間。
狩屋の動きは止まった。
「あ、あの....この物語の主人公って.....」
「え?これか?えっと『真紀』って男だが、それがどうしたんだ?」
真紀と言われた瞬間、狩屋は一つ思ったことがあった。
この主人公、俺に似過ぎている。
水色の髪とか、性格に裏表があるとか、とにかく狩屋に似過ぎていたのだ。
「あの、名前なんていうんですか?」
「ほんと、いきなりだな、俺は文芸部の2年《霧野蘭丸》だ。お前1年だよな?....
霧野はまだ話続けていたが、狩屋にはその声は届いていなかった。
−霧野蘭丸−
その名前を聞いてからだった。
頭が痛い。
突然、狩屋の頭は激痛に襲われていた。
それだけではなく、心拍数が高まり、呼吸が荒くなる
「う、ぁ...っ」
「おい、大丈夫か!?」
突然の狩屋の変化に驚く霧野は動揺をするだけだった。
それでも変わらず、狩屋には激痛が襲い掛かっていた。
その激痛は似ていたのだ。
忘れたものを思いだそうとする激痛と。
この激痛を乗り越えれば、思い出せるかも知れない。
そう考えると、激痛が少しおさまる
《霧野せんぱーい、早く****やりましょうよ〜》
《そんな急かすなって...今、ボール持ってくるからさ》
《俺、全体に霧野先輩を****で抜いてやりますからね、見ててくださいよ》
《あぁ、やれるもんならな》
思い出しそうなんだ、あと少しで、あと少しで
《やっぱ、サッカーって、いいっすね》
《あぁ!》
霧野先輩。サッカー。
この2つの言葉。
「おい!!大丈夫か!?」
「ぅ、ぁ....だ、大丈夫っすよ、全部思い出しましたよ霧野先輩。」
「思い出したって、なにを?」
うめき声をあげたと思えば、次は思い出した。
という狩屋に、霧野は疑問しかうかばなかった。
「大丈夫ですよ....霧野先輩はDFの要なんすよ?絶対、思い出しますって」
「NO.それは不可能だ。」
霧野に近づこうとした狩屋を止めたのは無機質な声。
声がしたほうを向くと、狩屋の記憶を消した張本人がいた。
「霧野蘭丸の記憶を戻す事は不可能だ。」
「いや、俺がいる限り不可能じゃない!」
「おい、どうゆう事だ?ディフェンダーって、記憶って...」
記憶を戻そうとする狩屋に
それを許さないアルファ。
その2人の間には、何もわからず困惑している霧野はどうしたら良いのかわからず、2人を何度も見ていた。
「排除の邪魔をするのならば....」
アルファはそういうと、どこからかサッカーボールを取り出し。狩屋に向かってける。
だが、
「危ない!!!」
その声が聞こえたと同時に、目の前に霧野さんが現れた。
そして、
-ドカッ-
と鈍い音をたて、ボールは、霧野の顔面を直撃していた。
「霧野さん!?!?!?!」
「再び、狩屋マサキの中にあるサッカーを排除する。」
《どうか、その願いが叶うのならば.....》
- Re: inzmGO【音は1つになり、空へはばたく】 ( No.97 )
- 日時: 2012/04/28 18:07
- 名前: 風風 (ID: evp0hpRa)
あとがき
まず、本編更新しないでこっち優先にしてすみませんでした!!
どうしても、記念を書きたかったので、書いてしまいましたwww
アルファは好きですが、この話ではかなり悪者ww
軽音部ウチも入りたいですねww
文芸部も仮入部ぐらいはいきたいですww
今回はありがとうございました
これからも、この小説をよろしくお願いします
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