二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ハリポタ息子 アルバス・ポッターと真実の鏡 絵UP! ( No.114 )
日時: 2012/10/08 16:35
名前: 蒼聖 (ID: ULeWPiDO)



*

「・・・光の英雄、黒い薔薇の葬儀屋、そして英雄の息子・・・・・・」
カツッ、とチェスの駒が動かされる。
キングの駒だけは床に転がっている。

スリザリン寮・寝室。
レバヴェスが一人寝転がって、チェスの駒をカタカタと動かしていた。
魔法使いのチェスではない、マグルのチェスを。

『純血』を大切とする彼が、何故チェスを使うのか・・・

「ちゃんと時間通りにホールでは騒ぎが起こったし・・・、後はあいつをつければ大丈夫かな」
クス、と薄く微笑んだ。


*


「レイアー・・・!何処に、いるんだっ」
ライクがゴホッ、とむせる。

そのときだった。
「ストップ。校長先生の息子さんと、ウィーズリー君の息子さん」
「貴女は・・・」
「よくわかったねぇ、アル。我だよォ、『黒い薔薇の葬儀屋』」

銀髪の彼女は微笑する。
黒い薔薇の葬儀屋。アルバスは幼い頃何度かあったことがあった。
銀色の髪に黒い薔薇が目立つ。ゴシックを強調してある服装には汚れ一つついていない。
一体どこから来たのだというのか・・・

「我はネェ、今回本職の仕事をするんだ。
だから、校長先生のお助けをしてあげるんだよ・・・」
彼女は二人の腕をぐっと掴む。
「ちょ・・・、待て、アンダーテイカー!」
アルバスがとっさに叫んだ。

ライクは何故か分からなかったが、次の瞬間、理解できた。
「君達を、安全なところへ」
ヒュッ、と大広間が消えた。




——1年前。
「父さん・・・・、ホグワーツじゃ、『姿くらまし』は出来ないんだよね?」
「そうだよ。でも、しもべ妖精はできるし、不死鳥の力を使うと同じようなことが出来るんだよ」
「・・・へぇ」

——

アルバスが偶然読んでいた本に書いてあった『姿くらまし』の呪文。
黒い薔薇が何をしようかとしていたとき、急にこのことを思い出したのだった。