二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D・Gray-man 〜涙のメロディ〜  コメ、プリーズ!! ( No.148 )
日時: 2012/08/19 16:20
名前: 月那 ◆7/bnMvF7u2 (ID: IsQerC0t)


  第6粒「よい子のみんなは」


六幻に光が灯るのを見たアレンは即座に理解した。アレは・・・・・・

(刀型の対アクマ武器!!)

ドンッ、という音を出し、神田は地面を蹴ってとび出した。自分に斬りかかろうとする姿を見ると、アレンは発動を解き、神田にストップをかける。

「待って、ホント待って。僕はホントに敵じゃないですって!」

 アレンは大声で言う。

 「クロス師匠から紹介状が送られてるはずです!!」

すると、刃先はアレンの顔面すれすれでぴた、っと止められた。

「元帥から・・・? 紹介状・・・?」

「そう、紹介状・・・」

アレンは、怖っえ〜と内心思いながら、冷や汗を流した。そして、声を出した。


 「コムイって人宛てに」


   * * * * *


 時をさかのぼること数分前———

 まさに今、白の少年と神田が戦闘中のところだった。

 「サクラくん。ホントにキミが”見た“のは、この子かい?」

 「うん」

 さっきコーヒーを吹き出したコムイが言う。

 「でもねぇ、門番がアクマって言ってるから、アクマの可能性もあるんだよ」

 キリッ、と真面目な顔でコムイは言う。でも、いや、だからコーヒーを吹き出してそのままにしてる人に言われても説得力が無いよ。

 「コムイ、そう言うことは口拭いてから言って」

 コムイにハンカチを渡す。コムイはしぶしぶ受けとった。そして、話を続ける。

 「あたしが梦で”見た“ところ、そんな感じは無かったしなぁ〜、なにより・・・」

 一息おく。

 「あたしの勘が、アクマじゃないって言ってるしね」

 あたしが肩をすくめながらそう言うと、

 「・・・そうか」

 と口の周りを拭きながらコムイは言った。

 さて、っとモニターに目を戻すと、少年が対アクマ武器を発動させたところだった。神田はそれに驚いたようだったが、すぐに少年に斬りかかる。少年は発動を解き神田にストップをかける。なんか『紹介状』とか言ってるなぁ〜。なんのことだろ。

  
 『コムイって人宛てに』



 少年の言葉に反応し、あたし、いや、(リナリーを含め)科学班全員がコムイの方を向いた。コムイはまだ口の周りを拭いていた。すると、

 「そこのキミ!」

 科学班の中の一人を指差す。差された人は「は、はい?」と、突然呼ばれて気の抜けた返事をした。

 「ボクの机、調べて!」

 「アレをっスか・・・」

 青ざめた顔で差された人は言う。

 コムイが差したコムイの机は、書類がたくさん、いや山のように積まれていて、おまけに蜘蛛の巣まではってある。ま、よーするに、もっっっっっのすぅぅぅぅごくッ、汚い。

 ※よい子のみんなはこうならないようにしようネ! なんてこと言ってみたり・・・(笑)


 「コムイ兄さん」

 「コムイ室長・・・・・・・・・・・・」

 「・・・・・・コムイ」

 リナリーやリーバー、あたし、科学班の全員から青ざめた視線を向けられたコムイは、

 「ボクも手伝うよー」

 と、手を上げて机へ向かった。まるで逃げるように。

 

 「はぁ〜〜〜っっ」

 片付けは日頃からしておくべき。そう、コムイから学んだ瞬間だった。


 〆 7月15日