二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: D・Gray-man 〜涙のメロディ〜  コメ、プリーズ!! ( No.158 )
日時: 2012/08/19 16:21
名前: 月那 ◆7/bnMvF7u2 (ID: IsQerC0t)


   第8粒「99%の信頼と、1%の殺意」


 ウォーカーくんに嫌みのように、怒りの笑顔を向けていると、

 ———ぱこっ、ぱこっ!!

 「あいたッ」

 いきなり何かで頭を叩かれた! なんだよーと思って後ろを振り向くと、

 「もーーーーー」

 と、ファイルを持った、リナリーがいた。

 「やめなさいって言ってるでしょ! 早く入らないと門閉めちゃうわよ」

 「「「・・・・・・・・・」」」

 あたしと神田は頭を押さえながら、ウォーカーくんも驚いた様子でリナリーを見る。

 「入んなさい!」

 と、指で門を差しながら、あたしたちを叱りつけた。

 
   * * * * *


 ガシャン、と音を立て、門が閉まる。

 「わたしは室長助手のリナリー。室長の所まで案内するわね」

 「よろしく」とウォーカーくんは言った。

 「ところで、・・・・・・なんでサクラ怒ってるの?」

 リナリーがあたしに聞いてくる。あたしはそっけなく

 「べっつにぃーーー。なーんで、あたしがウォーカーくんのパートナーになったのかなーって」

 あぁーーーー! ホントに思い出しただけで殺意が芽生えてくる!! コムイめーー!



   * * * * *


 数分前———

 

 「ちょっとコムイ! 大事な役割ってなに!?」

 「えー」とコムイはためらいがちに言う。しかし、

 「・・・ゴホン、ゴホン! ではではーー、サクラくんの、だ・い・じ・な、役割を発表しまぁーすッ!」

 イエーイ! パフパフパフ 

 ・・・一人で盛り上がっちゃってるよ、この人。バカか。

 「えーっと、サクラくんには・・・」

 ゴクリとつばを飲む。こんなこと言ってるんだから、(たぶん)真面目な役割だと思う。地味にきんちょーするなぁ。

 「———アレンくんを、指導 アーンド サポートする=パートナーになってもらいまぁーす!!」

 「ふぇい!? も、もしもしコムイさんッ!? もう一回言ってもらえますかぁ??」

 「しょーがないなー。だからー、サクラくんが、アレンくんのパートナーになってもらうっていったん、へぶッ!!」

 「ゴメン、コムイ。殴っていい?」

 「や、やだなぁ〜〜。もう一発殴ってるじゃないか」

 そのとおり。コムイの顔に右ストレートをくらわせました。ハイ。

 「なんであたしが、あの子のパートナーなの!? まあ、リナリーにやらせたくないのは分かるけどッ」

 コムイは極度のシスコンだし、あたしもリナリーLOVEだし。

 「うん、リナリーにやらせたくないっていうのも、あるんだけどね」

 「ほぉぉぉぉおお〜〜〜〜。やっぱりそうか」

 あたしはもう一発殴ろうと、右手をパキパキ鳴らす。

 「サ、サクラくんが、アレンくんはアクマじゃないって一番最初に言ったからさ。ボクはキミの勘を信じて、ねッ!」

 コムイはジリジリ下がりながら言う。

 「言い訳にしか聞こえないッッ!」

 そう言って殴ろうとすると、

 「はぁ〜〜。やっぱりそうか」 

 と言い、メガネをくいっと上げると、

 「じゃ、しかたがないね☆」

 コムイは(いつのまにか)隣にあった—なんか愉快なコムイの顔が描いてある—ボタンを、

 「えいっ」

 ポチッと押した。すると、

 ———パカッ。

 「へっ!?」

 立っているはずの地面が真っ黒に染まった。

 「ふ、ふうわぁぁぁぁぁああああああぁぁーーーーー!!!」

 否、落ちた。コムイの造った落とし穴に。

 上を見上げるとコムイが

 「いってらっしゃーーーい」

 とのんきに、笑顔で、手を振っている。

 「こ、コムイィーーー!! 覚えてなさいよぉーーー!!!」

 そう叫んだが、コムイに届いたのかは分からず、

 「あいたッッ!」

 教団の外に出た。

 そこではウォーカーくんと、そのウォーカーくんに六幻の刃先を向けている神田の姿があった。

 べ、別にウォーカーくんを見たからじゃないんだけど・・・

 イライライライライラ

 い・き・な・り! パートナーにされたことにムカッとした。


 〆 7月17日