二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 薄桜鬼 最初で……第10話 紡ぐ未来 ( No.27 )
日時: 2012/06/14 21:06
名前: 杞憂 (ID: 4dKRj7K1)

冷たくて、ゴツゴツした手が
私の髪を優しくすいている。

その感触で私は目が覚めた。

暖かい布団の中で、身を動かし
霞んだ目で、その手の持ち主を探す。


目に入ってきたのは
綺麗な女の人。

丁度、頭の真ん中ぐらいの高さで結われた、小麦色の髪。
前髪は目の上あたりの長さで
中央で軽く、分けられている。

日本人離れした、色の薄い茶色の瞳が、
印象的だった。


見た感じは、普通の綺麗な女の人。

だけど、彼女の衣に、
赤黒くこびりついた液体は
そんな私の考えを、直ぐ様打ち砕いた。


「……!」
堰を切ったかのように、
昨夜の記憶が甦ってきた。


真っ赤な世界の中で一人佇む彼女。
その姿は、
その世界を彩る一部となった
狂った獣と同じで。
怖かった。
今度こそもう終わりだ。
そう覚悟した私を包んだのは
冷たい死ではなく
暖かい人の体温だった。
何が起きたのかよくわからなくて。
そんな私を落ち着かせるように言った
彼女の言葉が、私を安心させてくれて。


……それで………えっと………?
私の記憶はそこからすっぽりなくなっている。

「…大丈夫?
眠たい?
それとも、どこか痛いところあるの?」
「えっ!?」
「ボーーってしてたから。」
そう言って心配そうに、
寝たままの私を見下ろす茶色い瞳。
懐かしい
不意にそう思ってしまった。
私は、重たい体を起こしながら言った。
「大丈夫です。
心配してくださってありがとうございます。」
なるべく動揺を見せないように
私は一息ついてから、答えた。

「そう、良かったわ
でも無理はしないでね。」

ニコッと人が良さそうに笑った彼女。
その顔は、まるで無理に描かされた
人形のよう。

「あの…貴女は?」
恐る恐る聞いてみる。

「美伽って言うの。
ただの旅人よ。貴女は?」

壊れた笑顔を崩さず言った。

「雪村千鶴と申します。」
なんだろう、この根拠のない安心感は。
初対面のはずなのに。

「あたしのことは美伽ってよんでね。
貴女のこと、千鶴って読んでいいかしら?」

間をいれず、私は
「はい!勿論です。」
と、ほぼ反射的に答えた。

「じゃあよろしくね、千鶴。
きっとこれから
長い付き合いになると思うから。」


「え?」
気の抜けた声が出た。
そういえば、ここはどこだろう。
私たち以外何もない殺風景な部屋。
こんな所に何で居るのだろう。

「ここって…どこなんですか?」
「新撰組。」
静かに短くそう答えた。



あとがき−ーーー
昨日、仕上げようと思ってたんですけど
気付いたら、夢の世界へ行っていました。

自分の小説を読み返してまず思ったのは
『なんじゃこりゃ』です。
誤字脱字は勿論、
意味不な文も多々ありました。

とんだ駄文を
ここまでよんでくださった方々は
もう私にとって神々しい神様同然です。

ほんとうにありがとうございましたm(__)m

時間がある時直します。