二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 薄桜鬼 最初で……第14話 不安定 ( No.40 )
- 日時: 2012/06/24 18:47
- 名前: 杞憂 (ID: bOX/HSBq)
あの後、私は訳が分からないまま
美伽さんを残して
もといた部屋に連れてこられた。
乱暴に私を引っ張って来た
髪を横に束ねた昨夜の人は
「覚悟はしておけ。」
と言う物騒な言葉を置いて
部屋を出ていった。
途端静まったこの部屋。
それと同時に静まる私の心。
能天気なことに私は今、やっと自分の置かれた状況を悟った。
だけど、頭で理解している情報は
ほんの一握り。
まず、京の人斬り集団新撰組に捕まって
自分の命が危ういこと。
そしてあのきれいな女の人……美伽さんは、
かの有名な『血染めの化け物』
だということ。
今確実に把握しているのはたったのこれだけ。
情報が少なすぎてどう行動していいのか分からない。
…(逃げようか。)
父様を見つけなければ。
京に来たもとの理由はこれだ。
本当は、こんなところで、もたもたしている時間さえ惜しい。
それに私が捕まっているのはあの京の人斬り集団新撰組だ。
どうせ待ったって、殺されてしまうに違いない。
逃げられるだなんて思っていない。
だけどここにいたら確実に殺される。
何もせずにじっと死を待つぐらいなら
行動して、わずかな可能性にかけた方が
いくらかましだ。
逃げよう…
そう決心した時に
私の心に血染めの化け物の……
美伽さんの姿が浮かんだ。
(あ……)
あの人を置いて逃げるの?
…私に良くしてくれた美伽さんをおいて…?
確かに
『千鶴は黙ってて』
と言った美伽さんの纏う冷徹な空気は
とても恐ろしいと感じたし、
彼女の正体が『血染めの化け物』
だとわかったときなんて全身から冷や汗が吹き出た。
だけどそれとこれでは話が別だ。
私と話す時はちゃんと目を見てくれたし、
彼女の言葉一つ一つに暖かさを感じた。
きっと彼女の本当の姿はこれだ。
根拠も証拠も何一つないけれど
なぜか、それが事実であるような気がする。
……そんな彼女を置いて行くだなんて
私には到底できない。
自ら固めた決心を壊し、
私は逃げないことに決めた。
…できるところまで足掻いてみよう。
そう思ったちょうど一拍後ぐらいに
襖がスッと開いた。
ドキッと一瞬にして
緩んでいた緊張がまたぶり返してきた。
「総司、こいつを見張ってろ。」
「分かりました。
よろしくね、美伽ちゃん。」
「土方副長、できれば見張りは
斎藤さんだとか、その辺りの常識がある人がいいのですが。」
そんなやり取りが頭の上から聞こえてくる。
部屋の入り口にいたのは
土方副長と呼ばれた人に
私をおちょくったあの人、
そして手首の縄を外された美伽さんだった。
あとがきーーーー
週末課題に保健の課題、
どっちも終わってないです。
ヤブヮイ(-_-;)
このままじゃ夏休み補習どころ
留年になってしまいます。(ToT)
この辺から新撰組とかいっぱい出てくるはずデス☆