二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナクロ〜なくしたくない物〜3000越え ( No.234 )
日時: 2013/02/21 17:52
名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: UNL2z9Yl)

5話   「共通点って……?」



なにやら、エルドラド側のいいぶんとしては、セカンドステージチルドレンの集まり・『フェーダ』が生まれた原因である、サッカーを消すために、歴史改変を行っていたという。

「ふぅん……。」

俺が、しずかにつぶやいた。

「じゃあ、もうこの先の流れは、なんとなくわかる。」
「えっ?」
「協力してほしいって、つまり、俺たちとエルドラドが手を組んで、『フェーダ』をたおそう。そういうことなんだろう?」
「そういうことだ。」
「わからんでもないが……。どうするんだよ、天馬ぁ?」
「えっ;;」

俺のいいかたに天馬は一瞬、とまどったような表情になった。

「あ、ごめん。ヤらしいいいかたして。」

     ☆

いろいろ飛ばしてごめん。(作者がおぼえとらんのです←)
なにやら、『フェーダ』どもは、『ラグナロク』とやらをしかけてきたらしい。その戦う内容は、もちろんサッカー。試合にむけて、いまさっき、チームわけがおわったところだ。
ちなみに、俺は剣城やフェイたちのチーム。ひとりよぶんだったからってことで、俺はベンチで待機。緊急事態のためにってことらしい。

「やっほ、お兄☆」
「友撫じゃん。なんでここに?」
「そんなの、友撫がこのチームのマネージャー2だからに、決まってるじゃんっ♪」
「あ、そぉ……。」
「お兄、残念だったねぇ、レギュラーになれなくて。」
「しかたないよ。だって、俺、オマケだしww」
「うわー、そういうことを自分でいうひと、友撫きらーい。」

友撫は、俺をジトーッとみてくる。

「な、なんだよ。」
「もっと自信もちなよ? お兄、いちおう強いんだから。」
「へー、へー。」
「ユエーッ、練習、入ってくれない?」

フェイが、コートから俺にむかってよびかけた。俺はハッとしてふりかえり、「おーう、いまいくーっ。」と、大声でかえす。

「んじゃっ。」
「あっ、お兄!」
「ん?」

ふりかえると、友撫がグッと親指をたてて、

「がんばれっ。」
「おうよ!」

コートにふみこんだとたん、ふと、かんがえてしまう。
フェイが……セカンドステージチルドレンだってことを。
いったい、いつ、フェイがそのことに気づくのか。だれが、その記憶を操作、あるいは消したのか。すこしそらしてしまえば、どうやって相崎は、その情報を入手したのか。
ほとんどが、不明点である。
もし、エルドラド側が、フェイがセカンドステージチルドレンだということを知っており、それで、万が一裏切ったときのために、俺をこのチームに配属したんだとすれば……。なんだか、いやなかんがえかただな、俺の脳内にめぐってるの。

(俺、さいてー……。)
「ユエ、やろっ。」

フェイは、ニコリとほほえんだ。
この笑顔が……近々、うばわれることがないことを、ねがっているよ。

     ☆

休憩中のできごと。
はっきりいってしまえば、最低最悪だった。
あんまり、わかってほしくなかったのに……。

「ふーっ。あっ、おつかれさま、風花!」
「いまは『ユエ』ね。」
「あ、う、うん、ごめんね、ユエ。」

天馬とこうして会話するのには、特になれた。『ユエ』だと注意することにも……って、そこには天馬になれてもらいたいんだけどなぁ……。
「そういえばさ、おれたちと会うまえの風花って、どんな感じだったの?」
「ずいぶん、むかしの話しするな。」
「え? けっこう、最近じゃない?」
「最近って……ああ、そうか。なんでもないよ。天馬たちと会うまえ……んとね、フィフスセクターに所属してて、けっこう特訓とかしてた。雷門にくるまえは、藤代ヶ丘小学校ってところにいた。」
「えっ、あのサッカーの名門小学校?」
「うん。そう。」

俺がうなずくと、天馬はポワーッとした顔に。

「って、さっき、フィフスセクターに所属してたっていってた?」
「うん、いったよ。」
「ひょえー……。だから、化身を実体化させるほどの実力があるんだね。」
「たぶん、剣城のほうが、実力は上だったけどな。」
「へー……ううっ!?」

いきなり、天馬があたまをおさえて、からだをくの字に曲げて、うめいた。雷門側全員、そういう態勢をとっている。
ただ、輝とフェイだけは、おどろいたような表情で、みんなを見てるんだけど……。

「えっ、な、あ、天城先輩!?」
「どうしたっていうんだよ、天馬!」
「あたまが……ううっ……。」

な、なに……?
おっ、落ちつけ、自分。とりあえず、共通点をかんがえるんだ。
いまくるしそうにしているのは、輝とフェイ以外の、雷門組。……なんもわからん。
いや、もうすこしふかくかんがえろ、自分!
えっと……会った時期! フェイは、俺と会ったのは、たしか……雷門のサッカー棟のまえで会ったのがはじめてだし……輝は、俺とはじめて会ったのは、幼少時代……。
まったく、共通点が見いだせないんだが……。
俺が、あたまをもっとひねってかんがえようとした、そのとき。

「ああっ。」

きゅうに、だれかが声をあげた。
見ると、めのまえにいた天馬が、顔をあげて、おどろいたように、目を見開いている。その視線は、定まっていない。

「て、てんm  天馬「ユエ……あの、ユエなの……?」へ?」
「風花って……革命をおこしているときにきた、月流ユエなの……?」
「え……?」

あたりが静寂につつまれた。


思い出したみたいですね、みんな。