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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: イナクロ〜なくしたくない物〜番外編更新中&700越え ( No.85 )
- 日時: 2012/08/25 11:16
- 名前: 柳 ゆいら ◆JTf3oV3WRc (ID: z52uP7fi)
☆番外編☆第六話 「父の刃物」 短いです、短いです;;
「みんなは起こさないほうがいいわよね。」
「さわいでしまうでしょうし……とりあえず、カーテンでかくしましょう。」
先生の小声で話す声がきこえた。となりで寝ているなほは、すうすう寝息をたて、規則正しく呼吸をしている。さわいではいけないらしかったのでさわぎはしないが、風花は内心、かなりあせっていた。
(ど、どうしよう……そういえばパパ、『幼稚園にいく。』とかいってたけど……不法侵入って、いけないことなの……?)
「ふ、風花ちゃん、起きてたの?」
「うん……。」
「先生たち、うるさかったかしら?」
「ううん、ちがうよ。放送がかかってるときから、もう起きてたもん。」
風花がいうと、先生はかけより、小さい声でいった。
「いいこと。ぜったいに大きな声をだしちゃだめよ。寝転がっているの。」
「うん、わかっt……。」
「うわ——————ンッ!」
「!?」
いきなりむこうのほうで泣き声がした。年少さんのひとりであるナナミが、大泣きしていた。なにかこわい夢でも見たのだろうが……。
「そこにだれかいんのか!」
とびらのむこうで、怒鳴り声がした。先生たちが、部屋のすみにあるホウキをつかみ、とびらのまえに立つ。風花は、ナナミの元にかけより、泣き止ませていた。
かぎをこじ開けようと、ガチャガチャととびらをいじっている。いつ入ってきてもおかしくない状態に、あたりが緊張につつまれた。
ガチャッ
(ひらいた!)
風花がそう思ったとき、見覚えのある、あの顔……。なのに、手には刃物が……!?
「パパ……。」
「ジャマだ、どけっ。」
父が先生たちに刃物をふりあげた、そのとき。
「ダメ——ッ!」
風花が走り込み……
背中に激痛を感じた。
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