二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 街へいこうよ どうぶつの森〜アップル村だより〜((コメ下さい ( No.18 )
日時: 2012/06/18 19:36
名前: 莉奈 (ID: 8NCeH/RA)

*第六話...人間の女の子*


「御免くださ〜い、たぬき商店でーす!!!」


私はぺりこさんに教えてもらった家のドアを叩きながら言った。

だが、応答がない。


「あの〜、こゆきさん???」

私はもう一度ドアを叩いてみた。


———もう、留守じゃないッ!!!

私は少しムカついてきた。


「こゆなら海の方へ行ったわよ」

誰かが言った。

「有難うございます〜」

私は声の方に体を向けた。


........って、ちょっと待てよ。

誰だ???


「貴方....『ちょっと待てよ』と思ったわね」

その人は、私の心の中を見抜き言った。


「えっ、それは、えっとぉ...」

私はおどおどと返した。

「大丈夫よ、別に。私はビアンカ」

そう言ってビアンカさんは背を向けた。


「ついて来なさい。こゆはね、一定の場所しか居ないの」

そう言って歩き出した。


「あの...『こゆ』って、こゆきさんの事ですか??」

私は分かっていたが確認で聞いてみた。

すると、ビアンカさんは足をゆっくり止めた。


「ええ」

ビアンカさんはそれだけ言うと、また歩きだした。



             ***



「こゆ〜??ちょっと...」

ビアンカさんは小さく言った。

だが、不思議とよく通る声だった。


「はーい、今行くわ」

のんびりとした声が返って来た。

そして、短く結んだポニーテールを揺らしながら女の子がこっちへ走って来た。


(あ、人間だ...)


「この子はるよる。新入りよ」

ビアンカさんが簡単に自己紹介してくれた。


「あ、初めましてー。私はこゆき。皆からはこゆって呼ばれてるよ。よろしくね、るよるちゃん!!」

こゆきちゃん...いや、こゆは気さくに話しかけて来た。


「よろしくね!!あ、コレ、たぬき商店から....」

私はこゆに、届け物を渡した。


———ああ、他に人間居たんだ。

そう思うと、少しだけ元気が出て来た。