二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

第八幕 暗緑《あんりょく》 ( No.18 )
日時: 2012/07/08 21:06
名前: 無雲 (ID: C5xI06Y8)

部屋には笑い声(主に銀時の)が溢れていた。
銀時は手を畳について笑い転げているし、桂も顔を伏せて笑いをこらえている。
笑いの中心にいる高杉はいらだった表情でこめかみに青筋を浮かべている。
「・・・辰馬ぁ、もう一発殴らせろ。」
「あはははは、無茶言うなや。儂の顔にこれ以上殴る場所ないろう。」
そう言う坂本の顔はあちこちが真っ赤に腫れ上がってしまっている。どうやら高杉の拘束を解いた後、彼に散々殴られたらしい。
「てめぇがあんなことするから、んなことになんだよ!」
その後、坂本は結局もう一発殴られることとなった。
                    ***
「で、わざわざ辰馬バカまで使って呼び出しかけるような用事の内容を聞かせてもらおうか。」
高杉の真剣な声音に部屋の雰囲気が張り詰める。
その空気の中、彼等を呼び出した張本人、桂が重々しく口を開いた。
「今日、貴様等を呼んだのは新岡がある情報を持ってきたからだ。」
ある情報?と桂の言ったことを銀時が不思議そうに繰り返す。他の二人も怪訝な顔で桂の次の言葉を待った。
「俺も初めは信じられなかった。だが今まで新岡の持ってきた情報が間違っていたことはない。この情 報もおそらく真実だ。」
「もったいぶんな。さっさと言えよ。」
なかなか話の核心に触れない桂に業を煮やして銀時が話の先に進めるよう促す。
桂は数秒間沈黙すると伏せていた顔を上げ、言葉を吐き出した。
恐らく・・・いや確実に彼等の人生を変えてしまうことになるであろう言の葉を。
「松陽先生が・・・生きている。」


ということで、この話は先生生存設定です。
「泡花」の最終目的は【ハッピーエンド】!