二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと怨炎の幻想(ミラージュ) ( No.602 )
日時: 2012/09/25 10:20
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

やっとの思いで自宅に辿り着いた。
バンがそこにいるんだなって思うと嬉しくなってきた。
大切な人が会いに来てくれるのが嬉しいのか、再会を待ちわびていた。

「ただいま!」

元気そうに玄関のドアを開けて入ったのと同時に母が現れた。
夕飯できてるから、せっかくだし食べてからにしようということになった。

「バンが来たの、何時頃?」
「確か、9時頃だったかしらね」

母親は苦笑しながら、2階を見やりながら呟く。
玄関にバンの靴があったので、そこにいるのだろうと思っていたのだ。
急いで、夕飯を食べ終えた私はスポーツバッグをしょって2階に向かった。




やっとの思いで2階に駆け上がり、部屋のドアを開けた。
見覚えのある青年が床で仰向けに倒れて寝ていた。しかも涎を垂らしているし、その証拠に熟睡しているのだろう。
その様子だと酒を飲んだ帰りだろうか・・・・・・そういえば、久しぶりに会うなと思って気付いた。

「まったく、もう・・・・・床で寝てたら風邪を引くでしょうが!」

バンのところに行って、視線に合わせるようにしてしゃがみ込む。
クセ毛のある髪は昔と比べて変わらず、気持ち良さそうに寝ている姿もそうだろう。

「しょうがない、起こしてやるか」

そう言って呟いた後、バンの肩を優しく揺り起こす。
まだ爆睡しているのか、寝返りを打ち始めた。

「--------------んぅ・・・・・・」
「バン、起きて!」

強く揺り起こすと・・・・・・バンは眠そうに唸りながら、目を覚ます。
ぼんやりとした視界に私の姿が映ったのか、ようやく寝ていたことに気付いた。

「ハル・・・・・・?」

いつの間にか知らない間に帰ってたのかと言いながら、ゆっくりと上半身を起こす。
眠そうな姿は今も変わってない・・・・・・やっぱり、バンらしさが出ていて可愛いな。

「うん、ただいま! 帰るのが遅くなって----------------------」

ごめんと言いかけた瞬間、バンはトロンとした目つきで私に迫ってくる。
私、何かしでかしたかな・・・・・・と思いながら心配そうに見守った。

「毎回、帰るのが遅いんだよ・・・・・・空手やってることはわかるけどさ、少しは時間に余裕があったら相手しろよ」

バンは私の頭を撫でながら、くしゃりと笑みを浮かべる。
酔っ払ってるし、その証拠に寝惚けているのだろうか。
何かあったのかと思いながら質問してみることにした。

「バン、何かあった?」
「おまえと顔を合わせてないから、久しぶりに会おうかなって思ってたんだよ」
「えっ!?」

ヒックと呻きながら、トロンとした目で私を見るバンの姿はなんていうか微妙な感じになっている。
まさか、ここで何をするつもりなのかと思いながらもハラハラドキドキしていた。

「あのさ、バン・・・・・何か勘違いしてない?」

幼馴染の発言を聞いていて思ったが、勘違いしているような気がした。
その時、バンは私の背中に回りこんで呟く。

「勘違いなんてしてねぇよ・・・・・」

身体ごと預けて、ズルズルと引きずりながらもうつ伏せになって倒れ込んだ。
バンは酔っ払っているのか、未だに頭で理解できる状態ではなかった。
いったい、何があったんだろうかと思いながらも私は膝を跨いだまま座っていた。

「バン?」
「最近、悩んでいるような感じだったって・・・・・・何かあったのかぁ-----------?」
「ちょ、何でそんなこと知ってるの!?」
「あー月島から聞いたんだよ」

楓のヤツ、何を吹き込んで・・・・・・バンに何か余計なことを話したな!!
親友に対する怒りが収まらないことに気付いたのか、バンは苦笑しながら見つめている。