二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと怨炎の幻想(ミラージュ) ( No.707 )
日時: 2012/09/28 21:25
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

あと1話で終わりです!!
短編3の続き、レッツ・バトルスタート!!

(バン視点)

トキオシア公園のベンチに座り、缶ビールのプルトップを開けて飲んだ。
ここで飲まずにはいられなかったので、帰る前に飲んでしまおうと思った。

「ウイーッ」

飲み干した瞬間、なぜかビールが美味いと感じたのだろう。
まぁ、ハルのことを思い出してしまうと・・・・・・何か顔を合わせ辛いような気がしてならなかった。

(ハルに何を言えば良いんだろう?)

こんな時、ヒョウちゃんはなんて言うだろう。
酒を飲み過ぎてしまうのはどうなのかと言いたそうな感じだ。
ヒョウちゃんはハルの兄貴で仲良くしてもらっていたけど、ある事件で亡くなった。
そのことを思い出してしまうのか、ハルはいつも明るく振舞い続けた。
元気のなさを感じたナナミも氷介のことを気遣い、ハルを励まし続けてくれた。

「ヒョウちゃん・・・・・・」

君がいなければ、こんなことにはならずに済んだかもしれない。
それでも、自分のことを大切にしてくれる幼馴染の存在は何よりも大きかった。
ハルはその中でも俺を気遣いながら、優しく接してくれた。

(ハルに酒を飲んでることバレたら、怒られちまうかもしれないな)

苦笑しながら、ポリポリと頬を掻く。
幼馴染に逆らうと怒られてしまうので、少しずつ飲めば良いかと思いながら考え込んだ。

(ナナミは結構良いヤツで2つ上なのに、しっかりしてるんだもんなぁ)

ある意味で面倒見が良いところはハルと同じだった。
ハルもそう言ったところで気遣いを発揮できるし、俺は彼女のことが気になっていたのだ。

(まぁ考えてもしょうがないよな)

缶ビールを煽りながら飲んだ瞬間、溜息をついた。
しばらくして、空になったのを確認してゴミ箱に捨てて帰った。




数分後、河川敷を経て帰路についた。
自宅に戻った俺はふらつきながら、玄関のドアを開けた。

「ただいまぁ----------------」

ドアを開けて閉めたのと同時に見慣れた靴を見つける。
ハルのスニーカーだったので、彼女が部屋で待っていることに気付いた。

「お帰り、バン」

真理絵が迎えてくれたので、俺は靴を脱いで上がった。
酒を飲まなきゃいけなかったのが悪いと感じつつも、ハルが2階にいるから行ってきてあげなさいって言ってくれた。

「うん、そうする・・・・・・」

2階に通じる階段を駆け上り、ハルの待つ部屋に向かった。
部屋のドアを開けると、ハルがソファベットに座って待っていたのだ。

「お帰り」
「ああ、ただいま・・・」

そう言って、ハルの隣に座り込んだ。
彼女は顔を顰めながら、俺を見る。

「バン、この前はごめんね」

殴ったことを反省したのか、いきなり謝った。
俺は別に気にしてないという素振りを見せながら、ハルの肩に手を置いた。

「俺の方こそ、本当にごめんな・・・・・・おまえに勘違いさせちまったみたいだ」
「え、勘違い!?」

ハルが目を丸くして、驚きを隠せないかのような感じで聞き返す。
俺はコクリと頷き、ナナミのことを話した。

「ほら、ナナミ先輩のこと覚えてないか?」
「あ、ナナミさんね!」
「うん、ナナミ先輩が例の大学4年生」

その言葉を聞いた瞬間、呆然として見つめる。
ハルはナナミが俺の付き合っている相手としていたことにビックリした。

「どういうこと?」
「ナナミはそんなヤツじゃないよ。俺は別に友達として付き合ってるだけだよ」

そう言って弁解すると・・・・・・彼女は腕を組みながら、ジッと俺を見つめた。
何か言いたそうな顔をしているなと思いながら、首を傾げる。

「ハル、どうしたんだよ?」
「良かった・・・・・・彼女じゃなくて済んだから安心した」

ハルのボケには本当に笑えたけど、確かに彼女のいう通りかもしれない。
俺は苦笑しつつも、ハルと一緒に横たわる。

「うん、まぁ済んだから良いよな」
「そうだね、そろそろ寝ようか」
「うん、おやすみ-------------」

そう言って、目を閉じた。
深い眠りに引きずり込まれていく中、夢の中に入っていく。
今宵も2人にとって良い夢が見られますように-----------------------

The End------------------------------