二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと怨炎の幻想(ミラージュ) ( No.826 )
日時: 2012/10/01 19:50
名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)

短編1の続き(健太視点)

3日後、いつものように登校した俺は2−3の教室に入った。

「おはよー」

眠そうに欠伸しながら入る俺を見て恐れたのか、クラスの一部は顔を青ざめた。
やっぱり冷たい目で俺のことを見るんだ・・・・・・その眼差しが嫌だったので、テツの後ろの席に座る。

「おはよう、健太」
「ああ、おはよ・・・・・・」

前の席に座っている幼馴染の大幡哲也。
テツは小さい頃に仲良く遊んだことがあるので、気が合うくらいまでに親しい間柄になっていた。

「健太、眠そうだね」
「うるせぇな、寝たいんだから良いだろォー」

元気そうな姿を見せて笑う。
テツしか居ないので、周りに信頼できる仲間ができなくてもいいと思えた。

「健太、元気ないね」
「気にすんな、大丈夫だから!!」

そう言いながら笑って応えることしかできなかった。
孤独を感じて生きてきた俺の気持ちを分かってくれる人なんていない。



複雑な思いを抱きながら、授業を受けた。
昼休みになろうとしていた頃、隣のクラスにいる大根田衡平がやってきた。

「よう、山野」
「大根田、何か用か?」
「おまえの兄貴、酒浸りなんだって?」

ウシシシシと言いながらからかう。
大根田を見て、カッとなった俺はすかさず胸倉を掴んだ。

「テメェ、俺の兄貴をバカにすんじゃねえ!!」
「だって、本当のことだろ?」

大根田はへへへ・・・・・・と不気味な笑みを浮かべながら、俺を見て笑う。
それでも怒りが収まらないのか、ケンカを吹っかけてやろうと思った。

「兄貴をバカにしたら承知しねえ!! アルテミスのチャンピオンをなめんなよ!!」

アルテミスのチャンピオンだったバン兄さんは有名人になっていた。
それでも兄をバカにするヤツは許せないと思ったのだ。

「山野、この前の借りを返してやるぜ」
「ああ、良いぜ! ケンカで勝負だ」

勢いよく返事したのは良いけど、問題は兄貴にバレてしまう可能性が高い。
そうなれば、見つかるのも時間の問題・・・・・・ここは時間を稼いで、ケンカしまくるしかなかった。

「場所はどこだ?」
「ああ、場所は俺たちのアジトだ」

大根田は不良グループのリーダーだったこともあり、ミソラタウン駅前近くにアジトを構えている。
そこでケンカすれば良いわけだと思って納得する。

「いいぜ、その場所で決闘だ!!」
「ちょ、健太・・・!?」

テツの制止を聞かず、突っ込んできたのと同時に午後の授業のチャイムが鳴った。

「チッ、授業が始まったか」

顔をしかめながら、仕方なく席に着いた。