二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ〜二人で一つ〜 ( No.103 )
日時: 2012/09/03 00:31
名前: このみ (ID: cSy8Cn7x)

第9Q 「僕等はどこまでも、 part2」




『皆、おはよう……』
「おはようございます」
「おはよう!遅れてごめんね!」
「いや、遅れていない。俺達が早いだけだ」

征くんの言葉にとりあえず安心する。
でもそこで、涼ちゃんがテツくんの時の様に触れてほしくないところに触れた。

「二人とも今来たんスか……?」
「……?うん、そうだよ?どうして?」
「いや……俺が学校着いたときに、二人の靴箱見たんスけど……。
上履きがなくて……。外靴もないし、どうしたのかと……」

ドクン、と心臓が大きく跳ねた。
心拍数は上がり、目の前が真っ白になった。
それはさっちゃんも同じの様で、顔を真っ青にしていた。
ヤバイと体全体が叫んでいた。
はやく、はやく何か言わなければ……。
そう思っても何も考えられなくなった頭ではいい言葉も浮かばない。
さっちゃんを見ようと視線を泳がせると、その少し上にあった私を真っ直ぐに見つめるテツくんと目が合った。
汗が吹き出てきた。
どうしよう。

「桃っち?なつきっち?」
『そ、れは………………昨日、く、靴を持ち帰ったから、で…………。あの、二人して汚しちゃったんだ、…………』

無理矢理笑顔を作って嘘を言った。
こんな嘘を信じてくれるだろうか。
恐る恐る涼ちゃんを見上げると、悲しそうな瞳をしながら、笑顔を作っている涼ちゃんがいた。

「そう、っスか……。気を付けなきゃ駄目ッスよ、二人とも」
『「う、うん……」』

そういえば昨日は皆で帰ったんだっけ…………。
————!!!!
昨日汚したのなら、帰りに持ち帰るはず。
でも、本当は汚してないから、私たちは持ち帰ってない。
ちゃんと靴箱に入れて、帰った。
それを涼ちゃんが見ていたとしたら……?

『涼ちゃ、「さて!練習始めよう!赤司っち!」………』

気付かれ、た…………?



双子と黄瀬編、終。
(きっと彼は気付いてる。)
(失敗した…)