二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 黒子のバスケ〜二人で一つ〜 ( No.2 )
- 日時: 2012/07/21 13:44
- 名前: このみ (ID: 3/dSGefI)
第1Q 「桃井なつき」
「皆聞いてっ!明日はなっちゃんが帰ってきます!」
「なっちゃんって誰っスか?」
二年からバスケを始めたきーちゃんは、なっちゃんを知らない。
なっちゃんは一年の三学期の初めにアメリカに行ってて、今日やっと帰ってくる。
アメリカに行った理由は……なんだっけ?
「明日午後の部活に顔出すって言ってたよ!」
「そうか。じゃあ明日黄瀬に紹介するよ」
「ええー今知りたいっス、赤司っち!」
「練習始めるぞ」
「無視っスか!?」
きーちゃんのその言葉もスルーされて練習開始。
休憩時間に青峰君とミドリンとテツ君が来た。
「会うの久しぶりだな」
「約二ヶ月ぶりなのだよ」
「早く会いたいですね」
スポーツドリンクを飲みながら口々にそう言う。
「桃井さん、明日はいつ帰ってくるんですか?」
「え?えっと、予定では昼過ぎにこっちに着くって」
「そうなんですか、僕ら授業受けてる最中ですね」
「そうなの。お迎え行きたかったのに」
「おい、休憩終わったんなら早く戻れよ」
「うっす」
先輩の言葉に練習に戻っていく三人。
「よし、あと少し頑張るぞ!」
明日にはなっちゃんに会える。
「お、一番っス!」
体育館に一番に着いた俺は、取り敢えず更衣室で着替えて体育館に戻る。
するとそこには桃色の髪の少女の後姿。
桃っちっスね!!
「桃っち、早いっスね!」
肩をポンっと叩く。
すると、ゆっくりと振り向いた。
『…………』
「あれ?今日はメガネかけてるんスか?似合うっスよ!」
『…………』
……ん?
いつもなら「きーちゃんありがと!」とか言うのに……。
『あ、の。ごめんなさい、私、さっちゃんじゃないんです……』
「……へ?(さっちゃん??)え、え?「あ————————っ!なっちゃんいた————っ!!!!」!?」
『さっちゃん』
「もぅ、どうして先に来てくれなかったの!待ってたのに!」
『クラス分からないし……』
「訊けばいいじゃない!もうっ」
『ごめんねっ』
桃っちが、二人?
影分身の術?
話が、見えないんスけど?
「なんだ、なつきここにいたのか」
「捜して損をしたのだよ」
「僕は体育館にいるんじゃないかと言いました」
次々と体育館に入ってくる赤色、青色、水色、緑色。
『皆、久しぶり』
「ああ、久しぶり。今日くらい休めばよかったのに」
『早く皆に会いたかったし、飛行機の中で寝たから疲れてないの』
誰か俺に説明してくれないっスかね?
「赤司君、黄瀬君が固まっているので早く紹介した方がいいのではないでしょうか」
「そうだね。なつき、あの黄色いのが黄瀬涼太。今年から一軍だ」
「あの黄色いのって酷いっスよ赤司っち!」
『桃井なつきです。さっちゃんの双子の妹です』
「双子!?」
『はい。バスケ部マネでもあるので何でも言ってね』
ふんわりと柔らかく笑った彼女は、桃っちとはまた違う可愛さを出していた。
『黄瀬涼太くんかぁ……。……涼ちゃん?』
「へ?」
『涼ちゃんって、嫌かな?』
流石桃っちの妹、あだ名付けるんスね。
「嫌じゃないっス!!」
『そう?ありがとう』
「あだ名と言えば、なつき」
『何?征君』
「(!!??征君!?あの赤司っちに征君!?勇気あるっスね!)」
「その呼び方をやめてくれと何回言ったらわかるんだ」
なつきは首を傾げると、眉毛を八の字にして困ったように笑った。
『だって征君は征君でしょう?』
「名字で呼んでくれ」
『嫌』
「(私でも赤司君の事はあだ名で呼べないのに貫き通すとか私の妹カッコイイ!)」
「はぁ…………。練習始めるぞ」
『♪』
(桃井なつきです)
(しかし本当にそっくりっスねぇ)(メガネ取ったらどっちがどっちかわかんないっスよ)
(双子ですから)