二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ〜二人で一つ〜 ( No.46 )
日時: 2012/08/15 12:39
名前: このみ (ID: 3/dSGefI)
参照: http://yaplog.jp/momizi89/

続き。




ドンッ

「うわっ!?」
「なーにしてんだよ、さつき、なつき」
『「だ、大ちゃんっ!!/青峰君!!」』

私達の腕を掴んでいた男は大ちゃんによって突き飛ばされた。
無様に床に転がる。

「な、何すんだよっ!」
「つーか、誰だよお前!」
「あぁ!?手前らこそ誰だよ」
『……だい、ちゃん?喧嘩は、やめてね……?』
「わーってるよ」

他の男達が大ちゃんに掴みかかる。
それを止めようと思って慌てて二人を引きはがそうとしたら……。

『「きゃっ!」』
「いーじゃん、お前一人なんだろ?じゃあ俺らに一人くらい貸してくれや。返すからよォ」

首に後ろから腕が回る。少し苦しい。
さっちゃんも同じようにされていた。
逃げれない……。
男の人は怖い。
女の人よりも力が強いし、大きい。
だから痴漢とかが起こる。
……怖い。
怖い。怖い。

「なっちゃん……?ねぇ、大丈夫!?」

気付けば涙が出ていた。
身体は震えている。
どう、しよう……。
こんな震え、止めたいのに……。
さっちゃんに、心配なんかかけたくないのに。
止まんない。
止まんないよ。
誰か、誰か。
助けてよ。

ギュッと自分の両腕を掴んだ時、後ろで「ガッ」という何かが刺さった音が聞こえた。
ビックリして首に腕を回されたまま後ろを向くと、男の後ろに在った壁に、はさみが刺さっていた。
慌てて前を向くと、にっこりと笑っている征君がいた。

「ひっ……!なんだよこれ!!」
「うちのマネージャーに、何か用かな?」
「だ、誰だテメェっ!」
「キャプテンだよ」
『征君!』

後ろには、涼ちゃんやテツ君達もいた。

「って、なつきっち泣いてるじゃないっスか!」
「……捻り潰すよ」

ムッ君がこっちに来て、私達を掴んでる男の頭をガシッと掴んで言った。

「っっ!!くそっ!」

男はムッ君の大きさにビビったのか他の奴らを連れて逃げて行った。
さっちゃんと私は床にペタン、と座り込んだ。

「大丈夫?なっちゃん……」
『う、うん……。ちょっと怖かっただけだから……』

大ちゃんに起こしてもらいながらそう言うと、さっちゃんにぎゅううううっと抱きしめられた。
「?」を浮かべていると、助けてあげられなくてごめんね、という小さな声が聞こえた。

『どうしてさっちゃんが謝るの?私こそ助けてあげられなくてごめんね』
「なっちゃぁ〜〜〜〜ん!!」

またぎゅうっと抱きしめられて胃の中の物が出そうになった。危ない。

「二人とも大丈夫っスか!?」
「何かされましたか?」
「あいつら……今度会ったら捻り潰す……」
「取り敢えず無事みたいだね。良かったよ」
「やはりその恰好はダメだと思うのだよ」

真君の一言に、皆が頷いた。

『え……?どうして?似合ってない?』

不安になって訊くと、皆が全力で首を横に振った。
じゃあ、どうして?

「ちょっと待ってろ」
「ここに居なきゃダメだよ〜」

大ちゃんとムッ君はそう言ってどこかに消えた。

「『……?』」





暫くして、二人が戻ってきた。

「何してたの?」
「さつき、これ着とけ」

大ちゃんがさっちゃんの頭に被せたのはパーカー。

「え?えっ?」
「いいから着ろ!」

その様子をじーっと見ていると、自分の頭に何かが被さった。

「なつちんは、それ着ててね」
『これ、ムッ君の……パーカー……?』
「そう。取り敢えず、プールに入ってないときはそれ着てて」
『…………』

言う通りに着てみると、ぶかぶかだった。

「「「「「(萌え……)」」」」」

皆がそう思ってるのなんて、全く知らない無垢ななつき。







(あ、そういえばアイス落としちゃってたんだ……。ごめんね、ムッ君)
(アイス……じゅる)
(今度はみんなで買いに行こうか)








あとがき

スランプって怖い。
話がまとまらない。
でも青桃書けたから満足。