二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ〜二人で一つ〜 ( No.468 )
日時: 2012/11/15 17:08
名前: このみ (ID: ftamISp/)

第1Q 「久しぶり」



入学して、2日目。午前授業だ。
バスケ部は、今日は活動は無いそうだ。
家に帰って、お昼ご飯を食べて、時計を見ると、2時半。
部屋に戻って外に出れるよう着替える。ショートパンツに、ニーハイ。Tシャツと少し大きいパーカー。至って普通の格好だ。あと髪はポニーテール。
眼鏡をかけ直して、財布と携帯(と鍵)だけを持って、家を出た。






誠凛高校。テツ君が行った高校。
その高校の前に、私は立っている。
お客様用の玄関に行って、インターホンを押し、見学だと伝えて中に入った。
廊下にあった案内板を見て、体育館へ向かった。
重たい扉を開けると、何故か男子が服を脱いでいた。流石に驚いた。
というかこの人たちは本当にバスケ部?なんて思ったが、さっき先生に聞いたから大丈夫、合ってる筈だ。
私は気付かれていないようなので、大人しく体育館の隅っこにちょこん、と立つ。
そういえばテツ君がいない。ミスディレクションで見えていないだけなのだろうが、そうとわかっていても彼を見つける事は困難だ。
まあそのうち見えてくるだろうとぼんやりと考えながら見ていると、一人だけでかい男子を見つけた。

『…………あ、』

赤い髪に、でっかい体。むきむきの筋肉。

『ティ、「黒子は僕です」……テツ、君』

テツ君発見。体育館に悲鳴が上がる。
あの女の人、大丈夫かな。
……それにしても、部員少ないな。
それもそうか、創って2年目だって聞くし。
することがなくって、ボケッとしてたらいきなり、

「なつきさん?」

と声をかけられた。
その声はテツ君で、私は笑って手を振った。

「黒子くんの友達?」
「はい、中学が同じなんです。」

テツ君が手招きするので、腰をあげて女の人の前に立った。

『桃井なつきです。桐皇学園に通っています。今日は見学というか、テツ君に会いに来たというか……』
「ああ、いいのよ。もう少しで終わるけど、ゆっくりしていってね」
『ありがとうございま「なつきっ!?なつきなのか!?」あ、久しぶり!ティガー!』
「「「「「ティガー?」」」」」

ティガーというのは、大我のことだ。
私がアメリカに行ったときに、ティガーと出会った。
タツヤや、アレックスにも会った。
「ティガー」は、「タイガ」と何回も言っていたらなんか「ティガー」に聞こえてきたから。
と、誠凛の皆さんに話すと、ティガーはお願いだからやめてくれ、と顔を赤くした。

「知りませんでした、火神君となつきさんが知り合いだったなんて……」
「俺もなつきとお前が知り合いとか知らなかったぜ」
『言ってなかったからね。。……あ、ティガー』

ふと、あることをやっていなかったのを思い出して、名前を呼んだ。
あ?と聞いてくる彼を、屈ませた。
誠凛の皆さんがハテナマークを浮かべているのなんて気にしない。

『久しぶり』

————チュッ。

「「「「「「「っ!!!!!?????」」」」」」」

「ん、久しぶり」

————チュッ。


何をしているかって?挨拶のキス(口に)です。
アレックスに外人にはこうやってキス(口に)をするんだ、と教わったから。
まあ後でタツヤに口にするのは駄目だよ、と言われたけど、でもやっぱりタツヤとティガーに対して頬にはできなくってそのまま口にキスしてしまっている。
もちろん二人も口に返してくる。
私達の間では当たり前のこと、なんだけど……。

「「「「「「「〜〜〜〜〜っ!そういうのは他所でやれ!!!!」」」」」」」

怒られた。



「なんか今日でなつきさんのイメージが180°くらい変わりました」
『アメリカではこんな感じだったよ?』
「僕たちの前ではやってなかったじゃないですか」
『そりゃ日本だから』

目立つしやらなかった。
てか口にするのはあの3人だけだし。
ちなみに私のファーストキスを奪ったのはアレックスだ。しかも ベロチューとか酷すぎる。言わないけど。

『それで、どう?誠凛は』
「まだ詳しくは知りませんが、いい人たちだと思います。彼等のようにチームプレーを忘れてないですし」
『……そっか、よかった。
桐皇は……春休みに顔出したんだけど、なんか……その時できる人がやる、って感じかな。
でもあれは、むしろチームプレーがちゃんとできてる。一人一人も強いし、青峰くんもいるから、かなり強敵になると思う』
「……頑張ります」
『ごめんね……。私も男だったら一緒に戦えたんだけど』
「……?一緒に戦ってるじゃないですか。今も昔も」
『……うん……。ありが、と』



(優しすぎて、泣きそうになる)
(早く昔に戻れたらいいね)




あとがき
勉強の合間にちまちまと書きました。
なんか文章変ですが気にしないで下さい。