二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 黒子のバスケ〜二人で一つ〜 10000打企画開催中! ( No.682 )
日時: 2013/01/15 22:51
名前: このみ (ID: 2r74csLN)

10000打企画。
あかりんご様リクエスト。
※黒子が女体化してます。
※黒子が青峰のことを「大輝くん」って呼びます。
※なつきは出てきません。



────鐘が鳴った。
二人を祝福する鐘が。

「おめでとう!大ちゃん!てっちゃん!」

これは、私の幼馴染みと、親友の結婚式のお話。





「結婚することになりました」

電話でも、メールでもなく、ちゃんと目を見て言われたその言葉に、驚きを隠せなかった。
まさか結婚するとは、と思っていたわけではない。むしろ逆で、絶対結婚するだろうなと思っていた。
だけど、一対一で話されるとは思ってもいなかった。電話やメールで、彼女らしく簡潔に伝えられるものだと思っていたのだ。
それなのにわざわざカフェに呼び出され、二人だけの時に打ち明けられるとは。
嬉しさと、なんで私だけがここに、という疑問が浮かび上がった。
私に伝えるなら、他の皆にも伝えるだろう。ならば同時に呼び出して一気に伝えてしまった方が手っ取り早い。
なのにどうして……。

「桃井さんだからですよ。
僕の、一番大切な友達だから、会って伝えたかったんです。
大輝くんの、幼馴染みでもありますし。
他の皆さんには、大輝くんが電話で伝えています。
ちゃんと会って話すのは、桃井さんだけですよ」

嬉しくて嬉しくて、ボロボロと涙が出て、止まらなかった。
てっちゃんは優しく笑っててくれて、安心した。

「おめでと、う……!おめでとう……、幸せに、なってね……!」

それを言うのが精一杯で、自分が情けなかった。

「はい。絶対に幸せになります」

それでもてっちゃんは、穏やかな笑みのまま、とっても幸せそうに、返事をしてくれた。





式は二人の親戚と、私たちキセキの世代、それから高校時代の先輩達やチームメイトで執り行われた。
華やかで、明るく楽しい式。
だいちゃんは(珍しく)かっこよく決まってて、てっちゃんはいつも通り天使で。
どこか違う場所に行ってしまったように思えた。
少しだけ俯いたとき、きーちゃんに肩をポンッと叩かれて、顔を上げる。

「次、ブーケトスっスよ」
「……うん」

そう言われて、てっちゃんを見た。
何故か目があって、逸らすわけにもいかず見つめていると、にこっと笑いかけられた。
てっちゃんは後ろを向いて、ブーケを投げる体勢に入る。

「(私キャッチできるかな……)」

少しだけワクワクしたとき、てっちゃんが急にこっち側を向いて、ファントムシュートを放った。
周りがざわついた。かがみんに至っては「なんでシュートすんだよ!」と怒っている。
本当にどういうことなんだろう、と思っててっちゃんを見ると、

「桃井さん」

名前を呼ばれて、

「上です」

上を指を指されてそう言われて、思わず見上げた。

「────!」

私目掛けて落ちてきたのは、

「幸せを、お裾分けです」

「………ブーケ……」

ポトッと音をたててどんぴしゃで腕の中に収まるブーケ。
周りは唖然としていたが、てっちゃんと大ちゃんは笑ってた。

「幸せに、なってください」



しあわせ。
(もう既に、)
(泣いちゃうくらいに幸せだよ)




うわああああああああああ遅くてごめんねえええええあああああああ
しかも心暖まるお話っていうリクエストだったのに暖まらないこの現状……!
申し訳ないほんとにごめんよおおおおお