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第一章　サファイアの化身と氷のルビー

キャ————!!!
海賊だァ—————!!!

町中が大騒ぎだ。
森にいる鳥たちや獣までもが逃げ出す。

「青太陽—ソレイユ・ブルー—!!」
「撃水!!」

青い稲妻とジェットのごとく速い水がぶつかり合った。
その瞬間、暴風が巻き起こり、あたりの建物を吹き飛ばした。

「うっ!!」

青い稲妻を粉砕した水が男の左肩をかすめた。

「お前、まさか外してきたのか？」

わざと外されたという屈辱が美男を襲った。

「そうだ。お前に死んでもらっちゃおれが泣くんだ」
「言ってくれる。さすがおれの相棒だ」

長い髪の男はふらっと倒れた。
それを遠い場所にいたにもかかわらず、美女が抱きとめた。

「だからおれにケンカは売るなって言っただろ」

小言をぼやきながら黒髪にメタルブルーの目を持つ美女は長い髪の美男を姫抱きにしてその場を去った。