二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 記憶喪失少女と歪む世界 【inzm】 ( No.41 )
日時: 2012/08/02 13:02
名前: 聖 ◆atevkS7Xtg (ID: LMLu5hTj)


1話  「出会い」




目を覚ますと、何処かの部屋のベッドの上で寝ていた。
身を起してその部屋を見る。
質素な部屋で、壁にはサッカー選手と思われる人のポスターが貼ってある。
雰囲気的に、男の子の部屋だと私は推測する。

私はベッドからおりて、部屋の中を歩いてみた。
ふと、目に止まったのは、タンスの上にある写真。
少し古っぽい、男性が撮られた写真。
暫くその写真をみていると、ドアの向こうから、ドタドタと階段を駆け上がる音が聞こえた。

私が、ドアの方を見るのと同時に、勢いよくドアが開いた。
ドアを開けたのは、中学生位の少年で、頭にオレンジ色のバンダナをしているのが印象的だ。

少年は、私を見るとぱぁあと笑顔になって、こう言ってきた。

「あ、君、目覚めたんだ!」

突然言われた言葉に、私が固まっていると、少年は笑って言う。

「あ、ごめん!俺、円堂守!君、河川敷で倒れてたんだよ?」

そう言うと、円堂守という少年は、机にお茶とお粥を置いて、食べなよ、と言ってくれた。
私は言葉に甘えて、お茶を飲む。
円堂守さんは、私に質問をしてきた。

「ね、君の名前、なんて言うの?」

おそらく、私がなかなか返事をしないので、困っちゃっていると思う。
とりあえず、私は返事をすることにした。

「私…。私は、美咲桃香だと思います…。」

円堂守さんの頭に[?]が浮かんでいる。
暫くの沈黙の末、円堂守さんが聞いてきた。

「あの…。美咲…だっけ?あのさ、だと思うって、もしかして…。」

円堂守さんは、恐る恐る聞いてきた。

「もしかして…記憶喪失…とか?」

記憶喪失。
意識障害によって、過去にあることを思い出せない事。
私は、過去の事を覚えていない。
なぜ、河川敷に倒れていたのかも。
ただ、名前だけ、そこにある。
記憶というくくりの中に、ただ一つだけ。
こういうことを記憶喪失というのならば、記憶喪失だと思う。

「…多分、記憶喪失だと思います。名前だけしか覚えていませんし…。」

私がそう言うと、円堂守さんは、「そっかぁ…」と黙ってしまった。
数分たった後、円堂守さんが予想外の事を言ってきた。

「あ、じゃあ、泊る家も無いのか?なら、俺んち泊れよ!
 どうせ、美咲が起きなかったら、泊める積りだったし!」

そういうと、円堂守さんは走って部屋から出て、階段を駆け降りた。
『かあちゃーん!今日、あの子泊めていいよね!』と、お母さんとおもわれる人に、私を泊めていいか聞いている。
『本当、ありがと!』という声が聞こえた。
お母さんと声は聞こえなかったが、多分、良しとしたのだろう。


とりあえず、今日は円堂さんの家に泊めてもらう事になったのだった。






あとがき


桃香「長っ!!嘘、1000文字超えてる!?」
はい、長いw
これ、読む気失せるよねw
桃香「こんな駄作ですが、読んでくれると嬉しいです!」