二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマGO 光の氷炎姫(アイスファイアプリンセス) ( No.275 )
日時: 2012/08/30 22:37
名前: 姫佳 (ID: meZEZ6R0)
参照: 久しぶりに学校のイナ友と暴走してきますた←

第10話「初めての友達」


〜輝姫視点〜

直紀「じゃあ、また放課後な。」
輝姫「うん。」

いつものように直にぃと雷門中前で別れる。雷門中に転校してきて1週間が経った。学校の雰囲気にも大分慣れた。
最近よく「友達できた?」と訊かれる。私は人見知りで恥ずかしがり屋な為、友達を作るのは大の苦手。でも、友達が欲しいと思ったことは一度もない。

美咲「きらちゃ〜ん!!おっはよ〜!!」

その時、橘さんの声がした。直後、橘さんが飛びついてきて前のめりに倒れてしまった。

輝姫「いたたっ…(泣)」
美咲「Σご、ごめんね!!大丈夫?!」
輝姫「へ、平気です…。」

私は立ち上がり、スカートについた砂を掃う。

葵「美咲!何してるの?もうミーティング始まってるよ!」
美咲「えっ?!本当?!じゃあきらちゃん、また後でね!!」

橘さんは空野さんとサッカー塔に向かった。

〜教室〜

私は誰にも挨拶しない。皆も私には挨拶してこない。まぁ、こんな地味な子に話しかける人なんていないと思うけど。でも、それでいい。私だって、目立ちたくなくいからこの格好をしている。
私は自分の席に座り、教科書を机に入れる。
友達はいないけど、心を許せる相手ならいる。太陽に直にぃ、ティアラ姉にマークさん、それだけいれば十分。
休日に太陽のお見舞いに行くと、よく「休日とか、友達いなくて暇じゃないの?」と訊かれる。直にぃと太陽と話したり、ティアラ姉とショッピングやお菓子を作ったり、マークさんと読書したり、10年前のFFIの話を聞かせて貰ったり、リュミやスカイと庭で遊んだり…、私は友達がいなくても十分有意義な休日を過ごしている。
友達がいないのは、幼稚園からだ。私は昔から1人で遊ぶのが好きだった。小学校に入り、ようやく友達ができた。それが太陽と直にぃだった。

天馬「白炎さん!!おはよう!!」
輝姫「お、おはようございます…。」

話しかけてくるのは、サッカー部位。まぁ、私を入部させたいだけだろうけど。マサキとは仲がいいが、サッカー部と一緒にいるので喋る機会はあまりない。
その時、月乃さんが教室に入ってきた。月乃杏樹さん…、私が初めて興味を持った人。転校して初めて会った時から気になっていた。

杏樹「白炎さん…、おはよう。」
輝姫「お、おはよう。」

いつも静かで大人しいけど、瞳に強さを感じる…。彼女の凛とした表情に、私は惹かれていった。

〜昼休み〜

私はいつものように裏庭で昼食を食べていた。その時、後ろから足音が聞こえた。

輝姫「つ、月乃さん…。」

そこには月乃さんが立っていた。

杏樹「お昼…、一緒に食べてもいい?」
輝姫「う、うん。」

月乃さんは私の隣に座った。

杏樹「…昨日、全国大会の初戦だったんです。」
輝姫「し、知ってる…。」
杏樹「…!見てたんですか?」
輝姫「う、うん…。最後の方だけだけど…。幼馴染みがサッカー好きで…、ホーリーロード見てるから…、」
杏樹「そうだったんですか…。」
輝姫「う、うん…。」

それから沈黙が続く。先に沈黙を破ったのは、私だった。

輝姫「あ、あの…、月乃さんは、どうしてサッカー部のマネージャーに…?」
杏樹「私の兄様…、神童拓人がサッカー部のキャプテンで…、兄様に誘われたんです。」
輝姫「そ、そうなんだ…。」

神童さんとは何回かパーティーで会ったことあるけど…、一度も話したことはない。

杏樹「初めは兄様に誘われたからなんですけど…、今はサッカー部での活動が凄く楽しいんです。練習に参加したり、マネージャーとして皆を支えたり…、私、サッカー部が大好きなんです。」

その時の月乃さんの笑顔は、とても綺麗だった。

———今なら言えそうな気がする!!

輝姫「あ、あの…、月乃さん!!」
杏樹「はい?」
輝姫「わ、私と…、と、友達になって頂けませんか?!」

い…、言えたっ…!!

杏樹「喜んで。」

月乃さんは笑顔で手を差し出してくれた。私はその手をギュッと握った。

輝姫「じゃ、じゃあ…、杏樹って呼んでもいいかな?」
杏樹「勿論。」

私、生きてきた中で今が一番幸せかも!!

美咲「つきのん!!キャプテンが探してたよ〜!!」
杏樹「あっ、はい。それじゃあまた後で。…『輝姫』」
輝姫「えっ…!!」

月乃さん…、じゃなかった、杏樹は橘さんの方に向かった。

輝姫「い、今、私のこと『輝姫』って呼んでくれた…?!」

この嬉しさを、私は一生忘れないだろう。




***
姫佳「今回は杏樹ちゃんに活躍して頂きました〜!!」
輝姫「初めての友達…、超嬉しい!!」
太陽「輝姫!良かったね!!」
輝姫「うん!!」
姫佳「では、コメント待ってます!!」